つちや(仮)

大体当クールドラマ感想。たまに漫画、たまに旅、たまに雑談。

テセウスの船第1話感想〜佐野目線で見ると10000000000%心さんが容疑者〜※原作ネタバレあり(ワンクッションあり)

楽天koboでもKindleでも1巻と2巻が無料だぞ〜!!!!!!

2巻まで読んだら絶対3巻まで読みたくなるから読め〜!!!!

 

※珍しく完結した原作を読んでいるためネタバレがありますが、ネタバレの前にネタバレアナウンスします。

 

主観による評価

★★★★☆

 

良かったところ

  • ほどよい改変(補完エピソード、説得力持たせるエピソードがちょうど良い)
  • キャスト(特に竹内涼真鈴木亮平)
  • 子役がいい!(年を取ったので子役を可愛く感じる)

 

悪かったところ

  • 榮倉奈々の特殊メイク本気出せ
  • 平成生まれでも「上を向いて歩こう」くらい知っとるわ
  • ↑あそこまでメロディー覚えてたらたまたま原曲聞いた時に「俺が覚えてるのこれかあ」ってわかることない!?胎児の時にしか聞いたことないなら仕方ない!?
  • (ロケの都合だろうけど)なんで宮城県舞台に変えた?なんで宮城県舞台にするなら「音臼」って地名残した?どう見ても北海道の名付け方じゃん!!
  • 雑CG

 

 

でも、総合的に言うと、

やっぱり謎があるドラマは面白い!!!

という感想。

そして原作の「誰が犯人?」「これからどうなる?」というワクワク感をちゃんと引き継いだドラマ化、素晴らしい!!!

忠実だけど、ちゃんと三次元に合わせている。変に漫画の再現をしようとせず、三次元で無理なく見えるようにしている。CGは酷いけど。

 

特に、「佐野から見ると心さんがどれだけ怪しいか」がドラマだと際立って良い(笑)

 

原作とドラマで二度楽しめる!めっちゃいいぞー!

 

 

 

第1話のテンポの良さと改変

めちゃくちゃテンポがいい!多分!

第1話で2巻の途中までやってるからね!

全10巻だから、原作の最後までやってきっちり終わらせるのかな?

のんびりやっていたら、次回が気にならないところになっちゃうのかなあ。

 

正直言うと自分ではあまりテンポの良さを感じていなかったんだけど、フォロワーたちが「もう未来人ってバレた!?」「もう父親と和解した!?」と色々驚いていたので、

ああたしかに普通のドラマなら未来人だとはすぐにはバレないし、最初の容疑者の容疑は第1話では晴れないかもなあと思った。

でもこの作品の一番大切なところは、そこじゃないからね。

未来人を隠して行動するところじゃない。

どうやって謎を解き明かすか?つまり(謎を解き明かすことで)真犯人を突き止めるか?が本題。

心さんの正体が判明したところで過去が変わるわけじゃないから、さっさと明かしてしまったんだろうなあ。

 

そして原作からどんな風に変えられているのかも楽しみ。

二次元を三次元に変換するにあたって、流れが自然になるように原作にないものが付け加えられるの、「このドラマを作る人はどんな風に行間を埋めようと思ったんだろう?」とワクワクできるから好き。

 

今回だと、崖から落ちるエピソード。

原作にない!

でも、漫画だとどこか非現実だからあんなエピソードがなくても納得できる感情の変化でも、三次元だと「ああ、この極限でこんなことが言える人間なら信じたくなるよな」と納得できる論拠がほしくなるので、良い補完だと思う。

 

特に、原作だと、佐野に怪しまれた心さんが風呂に誘われて正体を明かす。全く違う。

「佐野を殺してでも残りの人たちとこの家族の笑顔を守る」とまで思っていた心さんが、佐野を助ける。

それは、亡くなった妻の言葉があったから。

亡くなった妻の言葉と、目の前にいる佐野の言葉の相乗効果で心さんは助けることを選んだ。

奥さんの言葉が残っているのも良いし、目の前の佐野を、自分の観測した佐野を理由に助けるのも良い。

今の心さんの行動は、妻の言葉(現代)と、佐野の言葉(過去)で構成でされている。

どちらが欠けてもこの行動には至らなかった。過去は変わらなかった。

心さんは自分の意志で過去を変えることを選び取っことが、原作よりもわかりやすくて良い改変だった。

 

 

 

バタフライエフェクトと自己修復作用

そもそもテセウスの船は、「バタフライエフェクトがあるなあ」というのがよくわかるので好きな漫画だった。

関係ないように見えた出来事が、未来を大きく変える。

私がペットボトルを燃えるゴミに捨てなければ訪れた未来は、ペットボトルを捨てた途端訪れなくなるかもしれない。

心さんという異分子が現れた結果、歴史は変わる。もう心さんが現代にいた頃の歴史に戻ることはない。

歴史が変わった結果、どうなるのかはドラマで確認してくれよな!

何言ってもネタバレになるわ!!!!!

一部過去を変えることは未来にどう影響を及ぼすのか?楽しみにしててくれよな!

 

あと、歴史に自己修復作用があるのもいい。

ほんのちょっとの変化なら、経緯に変化はあっても、結果は元の歴史と同じになる。

力が弱いと大筋は変わらない。

こういうのは、「ここまでしたのにどうして!?くそっ、どうすればいいんだ!」ってもがく主人公が見られるので、それにワクワクする。

(大体、主人公に「割と自由自在に過去に戻る能力がある」場合に多い。)

こういう作品が好きなあなた!!「サマータイムレンダ」をおすすめするぜ!!

 

 

 

竹内涼真鈴木亮平

この2人が親子役?と思ってたけど、並ぶと意外と、親子だなと思う雰囲気で顔に面影があっていいなあと感じた。

二人ともガタイが良く、背が高く、顔の骨格が似ている気がする。

それでいて、例えば中川大志鈴木伸之ほどではないというあたりバランスいいのかも。

 

特に、原作の佐野は正直汚いおっさんだから、鈴木亮平が…?と思っていたんだけど、悪いことしないと信じたくなる正義感が顔から滲み出ている警察官(をやっていておかしくない見た目)にはぴったりだったんだなあと思った。

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↑こんな太眉の、髭の生え方が汚いおっさんが佐野。

 

しかし、こうして見ると鈴木亮平って圧倒的に「陽」の人間の顔をしているな…と思った。

人なんて殺すわけないよ!(人を見かけで判断するな。)

 

そして主演の竹内涼真

大きなものに立ち向かう青年の役がとてもよく似合う。

青くて力が足りなくて、それでももがく役。いいわ〜。

 

 

 

特殊メイクもっと頑張れよ

もうちょっと目の周り頑張れや〜!!

 

なのにさつき先生は過去から老けてるのなんで?(笑)

なんで麻生祐未なの?(嫌なわけじゃなく。)

f:id:tonsemgarden:20200120075014j:image

↑過去のさつき先生は普通に若い。

まあでも原作と同じなら、(微ネタバレのため読みにくくしてあります)たしかに老けた母親より老けたさつき先生の方が登場するから、さつき先生は現代を基準にしたのかな。

 

 

 

ちょっとした感想

  • 指紋つけながら捜索するのドキドキしちゃう。

 

  • 幸せそうな家族、実写で見ると一層心苦しい。

 

  • 心さん、実写で見ると一層怪しいwww名前聞かれたときの過剰反応やばすぎる。

 

  • そもそもこの村には多分悲惨な事件が起きたことなんかないんだろうなと思える防犯意識の薄さ。この辺りの時代考証はちゃんとやってほしいなあ。ドラマの方が「こんな言葉遣い平成元年にしなかったぞ!」って見つかりやすいからね。小道具には気が回りやすいんだけどねえ。

 

  • 佐野はあんなにすらすら入力できないと思うって言われてて笑った。

 

  • 抜けてるように見えてしっかりものの母ちゃん榮倉奈々かわいい。っつーか腕なっっっっっが。

 

  • 主題歌良い。

 

  • 親子同士の裸の付き合い。本当によかったな。お湯で嬉し涙が隠れる。2020年には見られなかった。

 

 

 

特別出演の上野樹里(ネタバレ)

もっと竹内涼真上野樹里の夫婦見たかったな…。

上野樹里の、穏やかで心の強い奥さん感とても良かったな…。

↓以下、結構ネタバレ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

原作では、最後に心さん(父親が殺人犯になった世界線があることすら知らない幸せな人生を歩んだ人間)が、「由紀に似た女性」と結婚する。(両親に紹介している。)

ただ、由紀と明言されてはいない。(文吾の反応から、多分由紀なんだとは思うし、どんなブログでも、最後に出てきた女性は由紀と書かれていたが、確実ではない。)

だから、最終話に出てくる女性が誰なのか、実写だとわかりやすくていいなあと思う。キャストが同じだろうから。

 

 

 

最初のナレーションの理由(ネタバレ)

 

 

 

タイトルにも使われている「テセウスの船」の意味を最初に持ち出す(ナレーションでわざわざ説明する)ことには、物語の主題に気づきやすくさせる目的があるんだろうか。

なぜだろう。わかりやすくするためなんだろうか。結末を察されてしまうんじゃないだろうか。

私が知らないだけで、こういうタイトルの比喩的意味は、テレビでやるには少し難しいから漫画よりもわかりやすく提示した方がいいと判断されたのかな?

最初から言っておいた方がいいものなのかもしれない。

 

テセウスの船」はWikiで読んでもらうとわかるが、お母さんが作ってくれた服を、穴が開くたび繕って他の布で補強していたらいつしかお母さんが作ってくれた当時の布は一部も残っていない状態になってしまったが、それは「お母さんが作ってくれた服」と言えるのか?みたいな話。

このナレーションで、タイトルの意味を強く印象付ける(タイトルに意味があることを示唆する)と、

一度でも心さんが現代に戻った時点で、タイトルが「テセウスの船」である理由に気づき、最後には「元の心さん」とは全部違うものが出来上がるという結末に気づかせることになるんじゃないか?と思った。

だって、心さんが現代に戻れば、バタフライエフェクトで「現代」に影響が出ていることは必ずわかる。

元の心さんの周囲の一部が少しずつ変わっていくことに必ず気づく。

それはタイトルであるテセウスの船の物語の導入と同じ。

つまり、タイトル通りならこの物語の行き着く先には「全く異なる心さん」が存在すると察しがつくのでは?

 

もしかすると、最後だけ少し、漫画とは変える予定なのかもしれない。

(原作よりビターな終わり方、もしくはちょっと変えるから、わかりやすくして結末の察しがついても問題ない、とか?)

 

 

 

鋭いフォロワー(ネタバレ)

 

 

 

↑これすごくない?



 

 

 

 

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アライブ がん専門医のカルテ第2話感想〜今も百合感があるのに真相告白したらもっと感情が強くなるのか〜

主観による評価

★★★★☆

不倫相手に呼ばれただけでは合わない。

でも「恩田先生のことで話がある」と言われると会いに行く。

今の梶山先生の心の中でオンコロ先生の占める割合がどれだけ大きいのかを痛感させられる。

でも仲良くなるたびに、お互いの存在が自分の中で大きくなるたびに、真相を知って亀裂が入る日が来ることに苦しくなる。

 

----------------

 

今回は、

  • 男性の乳がん
  • 若いうちに乳房切除することになった女性
  • 緩和ケアから亡くなる女性

という、かなり重いテーマが重なっていたが、

乳がんの男性は怖かったけど娘にも検査を受けるよう連絡する勇気が出て、

乳房切除することになった女性は逃げたかったけど手術に挑む勇気が出て、

緩和ケア中の女性は自分のことで手一杯でも人への思いやりを忘れない。

それぞれが前を向いている・前を向くようになる回で、苦しさの中に希望を見出せる良い話だった。

 

特に、乳房切除することになった女性の話は印象的だった。

最初は、職場に言いたくないとか、そういう理由だったのが、同い年の友人が妊娠したのを見て、色々なことを考える。

友達のインスタグラムには、幸せそうなエコーの写真がある。

自分の手元にあるのは、乳房にある腫瘍のエコー写真。

自分だけ置いていかれたような、後退しているような気持ち。明るい未来が想像できない。

「人の幸せを喜べなくなっていることが怖い」

ものすごく正直で、胸に刺さった。

 

「前を向く姿勢」を示したのは患者だけではなかった。

 

男性研修医は、「早く(乳房を)とった方がいい」という考えは最後まで曲げないけど、苦しむ患者に嘘のない言葉で寄り添い、乳房切除に踏み切った患者を見て自分も勇気をもらう。

きっと、患者の気持ちを考えずに早く切除しろなんて言う医者にはならないだろう。

そしてこうやって、患者から勇気をもらいながら一人前になるんだろう。

 

梶山先生はがんサバイバーで、不安になる患者に自分の再建した胸を見せる。

触らせるとそこは確かに暖かい。

「自分の一部になる」それがどれだけ患者の背中を押しただろう。

自分も苦しんだ。でもそれが誰かの背中を押すなら惜しみなく提供する。

緩和ケアをしながら他人を思いやる「おせっかいババア」と同じだ。

自分が苦しいからこそ、誰かの力になりたい。優しくありたい。

苦しんでいても誰かを支えることはできる。支えられているだけじゃない。

 

一方で、前回謎のままで終わった梶山先生の目的は、支えることだった。

しかし明かそうとした言葉は遮られた。

きっとここで言えなかったことは、傷をより深くする。もうたぶん旦那が亡くなるまでに言える機会はないだろう。

民代だけが梶山先生の目的に気づいた。そのことが吉と出るか凶と出るか。

 

誰かに償いたい一面も、がんサバイバーである一面も、梶山先生の一部に過ぎない。

「病気」という点では前を向けても、「償い」という点ではまだ前を向けていない。

前を向くために償いたいのかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

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知らなくていいコト第2話感想〜野中株ストップ安〜

主観による評価

★★★☆☆

 

お仕事ヒューマンドラマっぽくなってきた…!

よかった。改善というより第1話がイレギュラーだったのかな。

この分だと、毎話少しずつ個人的な問題とリンクした事件を取材していくんだろうな。

今回は、「プライベートな問題」と「仕事の問題」の時間がバランスよく、さらに「DNA」という一点で自分と仕事が繋がるところが良かった。

「DNA関係なくプロポーズしてくれる人なんていない!」という私情の入りまくった説教には笑ってしまった。

 

しかし元カレの機能はなんだろう。

っていうかなんで妻子持ち設定なんだああああああ!!!

不倫にしたいなら理解できるけど、そのつもりがないなら今カレ(もう今カレではない)と比較してあまりにも良い男にすることで、知らなくていいコトを知ってしまった「今」と、戻れない「知る前」の対比でもしたいんだろうか。

次回も、(多分)DNAが理由で別れたことを知って「お前最低だな」と言っている様子が次回予告で流れていたから、結ばれるわけでもない元カレの株が上がり続けるという謎の状態。

大体物事は気づいた時には手遅れで、その時そこにあるものを将来どう変化するかわからなくても大切にするしかないよというメッセージなんだろうか。

だって今カレと比較して元カレの良さを知るたびに深まるのは後悔だけなんだから。

まあ不倫展開に入るなら「ああ、そのために元カレの良さ強調してたのね…」と納得はいく。

↑妻子持ち設定に嘆く皆さん。(みんな不倫嫌い)

 

元カレの方がケイトに合うのはそりゃ間違いない。っつーかそもそも過去って美化されるし。

でも、野中くんと付き合ってる時だって楽しかったはずだ。

波長が合う人と付き合うのと、自分とはタイプが違って新鮮で引っ張ってってくれるような人と付き合うのと、どちらがいいかなんて誰にも決められないだろう。一概には言えない、ってやつだ。

尾高さんだって結婚直前になって怖くて逃げ出したかもしれないし、殺人犯だと知りながらプロポーズしたっていうだけで野中より良かったと短絡的に決めてしまうのは良くないのでは…と思った。

それに、私は今回で、意外と自分の考えを貫く、悪いやつじゃないんだろうなと思った。

「殺人犯の娘じゃないかもしれないなら…そうですね!じゃあより戻しましょうかw」なんて奴だったら、また別れるだけになっていた。

固辞するあたり、よりを戻す道は残されているんじゃないかなあ。

メタ的な考えだが、紆余曲折を経て頑張るケイトを見た野中が考えを変えて「殺人犯の娘でも」と再びアタックする展開が終盤ならそのまま結ばれそうだ。逆にここでよりを戻していたら、中盤でもう一度別れた。

…と冒頭で思ったが、その後ケイト自身見限っていたので、より戻すことはないのかな(笑)

そうするとさらに野中くんのいる意味がよくわからなくなってくる。多分最終話まで出るだろうに。

よりも戻さないのに株が下がり続けるだけ…?

謎。

 

 

  • もちろん言葉は嘘をつくけれど、まずは言葉で言ってもらわないとね!いい人じゃないか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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耳をすませばが数年後設定続編の犠牲者になる…

 

私は実写化は好き(実写化何が何でも反対派二次元オタクが苦手)だが、

これらの記事からもわかる通り、思い出をぶち壊す数年後設定の続編にはかなりのトラウマがある。

アニメドラマ漫画関係なく。

 

たとえば、夢を叶えたい少年少女の希望の物語なら、結末は「これからも頑張るぞ!」か「叶えたぞ!」の二択だ。

(大人向けなら勿論「夢は叶えられなかったけど、これが私の生き方!」という結末でもいい。)

このとき、「これからも頑張るぞ!」だった場合、我々は自然と「フィクションだから」「きっと叶えただろう」と考えている。

正確には、「私は『彼らは夢を叶えただろう』と思っている」と認知すらしていないこともあるだろう。

そして、「きっと叶えていただろう」と無意識のうちに考えていた自分に気づくのは、続編が発表されたとき、もしくは作者が「あの主人公は挫折しましたよ(笑)」とインタビューで答えたときだ。

また、「叶えたぞ!」だった場合、(その物語のことが好きなら)「このあと挫折したんだろうな」とはあまり考えない。(うまくいきすぎだろ!挫折しろや!と考えることがないとは言わないが…。)

たとえそれが現実では挫折したり一筋縄ではいかなかったりするものだと十分に理解していても、これはフィクションだから。

この場合も、それに気付かされるのは、別の作品のモブとして前作の主人公が夢破れて他の職業に就いている様子が描かれたときなどである。

そしてたとえばうまくいくタイプの恋愛作品なら、「これからも一緒にいるんだろうな」となんとなく当然のように思わされて終わる。

 

余韻を、

希望ある未来の余地を、

残して終わった作品は、

作り手の想像以上に、

見ていた人の思い出に、

「余韻ごと」保存されている。

 

だから、キラキラした青春時代とうまくいかない大人の現実の対比なんかのために耳をすませばを消費するな…!

 

余韻さえぶち壊すな…!

 

わかっている。理解はしている。中学生の時付き合ってたやつ誰も結婚してない。わかっとるわ。

現実を理解していないのではない。

非現実を見て楽しんでいたのに非現実の続きに現実を持ってこないでほしかっただけだ。

 

もはやこれはオタクをがっかりさせるなという話ではない。(オタクはそんなものを求められる立場ではない。)

誰の中にもある「自分にはあり得なかったフィクションのジュブナイルへの憧れ」を打ち砕く権利は誰も持っていないはずだったのにという話である。

憧れを憧れのまま終わらせたいと願うのは内心の自由なはずなのに、そういう人間にとっても、作品を世に出されてしまうと無視できなくなってしまう。

憧れを憧れのまま終わらせていると、現実(公式に出された続編)から目を逸らした人間という烙印を押されてしまう。続編が出なければ永遠にそんな風に思われることはなかったのに。

 

それなのに、どうして今更疎遠になる現実を二次創作じゃなく公式続編として突きつけられなければならないのか。

(オタクたちが「ふたりはこうなっただろう」と半ばネタにすることがあるが、あれはネタだからね?公式に提示されたら従わないのがわがままみたいになってしまうよ…。)

 

※以下、確定しているわけでもない架空の「耳をすませば」続編のストーリーにキレています。

 

なんとなくわかっている。

多分雫は結局小説を書くようになって天沢聖司と結婚する。

挫折を経て、さらに伸びるんだ。

 

こんなインタビューが掲載されて、

 

雫の編集部の先輩(早稲田大学文化構想学部卒)として高橋一生が出演して、

 

こんな感じで終わるんだろ。

 

でもな、

それ、

 

誰もが美しい恋愛の象徴として保存していた「耳をすませば」でやる必要あるか?

 

そんなよくあるストーリーに、「耳をすませば」の設定の必要か?

 

サッカー選手になれなかった少年と夢を叶えて海外を飛び回る少女の話、

イチから作れなかったのか?

 

たった15秒のCMでも、夢叶えてシンガポール行ってて同窓会に参加できない女が描けるんだぞ?

2時間あればいけるだろ?

 

オリジナル、いけるだろ?

 

誰も、ありふれた中学生の恋愛ストーリーのために耳をすませばを見ていない。

ありふれていないジュブナイルを垣間見したつもりだった。

 

さすがに知名度を借りて、過去の説明省くためじゃない?

そんな気さえする。

(普段は二次元オタクのこういう発言に辟易しているというのに。)(作品の知名度利用して実写映画作るなー!ってやつ。)

 

あと個人的感想だけど、小説家諦めて編集者に落ち着くのリアルすぎて生々しいわ。

わかるわ。いる、そういうやつ。

 

なのに、正直、清野菜名松坂桃李というキャスティング、本気出しすぎだろ…。

雫、成長したら清野菜名に絶対なるやん。

天沢聖司そりゃ松坂桃李に成長したらめっちゃ嬉しいやん。

 

そこだけ本気出してんじゃないよ……!!

 

続編じゃなくて、実写化じゃダメだったのか?

それなら私だって楽しみにしたし、「アニメの実写化反対!」と言う人たちに「原作は漫画ですぅ」と言い返した。(子供か?)

まあこれはこれで色々言われただろうけど…。

発表されたのが続編だったから言えることかもしれないけど、後付けの続編よりは焼き直しの実写化の方が良かった…。

 

でも、

正直、

 

 

「邦キチ!映子さん」で取り上げられるのはめっちゃ楽しみだな…。

(取り上げられないってことはないだろ…。)

 

 

 

まあ、作られるならせめて、紆余曲折を経て二人が幸せになれる結末だといいな。

「子供の頃の夢なんてそんなに叶うもんじゃない」「子供の頃の恋愛が添い遂げるまで続くわけない」なんて甘くないリアルな現実じゃなく。

 

 

 

 

 

 

 

↓私のタイムラインの反応↓

※掲載されたくない人いたら教えてください!

恋はつづくよどこまでも第1話感想〜判断力を奪う佐藤健〜※いつもの3割増しで声がでかい記事

(書籍購入のリンク踏む必要一切ないので円城寺マキの他の作品のこと知ってください!読んでください!!)

(正直言うと「はぴまり」「プライベート・プリンス」の方が少女漫画としての完成度は高いので読んでください!!!!!!)(正直)

 

※原作者ファンとラブコメドラマファンを兼ねているためいつもより極甘の評価になっております。

 

主観による評価

ストーリー ★☆☆☆☆

佐藤健 ★★★★★★★★★★★★★★★★★

総合 ★★★☆☆

 

良かったところ

  • 王道×王道+王道=王道
  • ブコメあるある×医療ドラマあるある+様式美=安心感
  • ザ少女漫画
  • 佐藤健

 

悪かったところ

  • 共感性羞恥
  • 医療現場だぞもっと真剣になれよ恋なら仕方ないか…
  • ドラマが面白いかどうかの判断力を奪う佐藤健
  • 間取りが社会人一年目じゃない
  • どこかで見たことある

 

「失敗するんだろうな」→失敗する
「退院延期になるんだろうな」→延期される
「足滑らせて腕掴むんだろうな」→掴む

佐藤健が間に合って引き上げるんだろうな」→間に合う
「最後に認められて名前で呼ばれるんだろうな」→呼ばれる

様式美の詰め合わせ。だからこそ安心して見られる!!!

みんな!!!馬鹿にしてた女ほっとけなくなっちゃう佐藤健見たいか!!!!見たいよな!!!!!

見られるぞ!オイ!!安心しろ!!!!!

 

原作は、完全に医療漫画ではなく病院が舞台のラブコメ漫画のため、病院という舞台も医者と看護師という設定もただの舞台装置だった。

心の成長と恋愛パートがメインだった。

(私もそれを目当てに読んでいる。)(そもそもそういう雑誌。)

しかし、原作で恋愛中心ゆえに省略されていた(省略することができていた)医療パートが補完されたことにより、展開の荒唐無稽さがむしろ強調されてしまった。

漫画では省略できる部分が、ドラマでは、どうしても、省略できない。

その間を埋める「リアル」が、あまりにもありえない展開に見えてしまう。感情の成長シーンと感情の成長シーンの「つなぎ」にすぎないから、仕方ないといえば仕方ないのだ…許してくれ…!

そのため、ドラマとしては…ウーン、星1つ!

しかし佐藤健加点がでかい!1億点!!!!!!!

マジで、マジでマジで佐藤健キャスティングしてくれてありがとうありがとうありがとうありがとう〜!!!!!!!!

あんなん惚れるわそりゃそうだわサービスシーンランニング超感謝〜!!!!!!!

しかしこの人本当に演技の幅広いし顔かっこいいのにカメレオン俳優なんだよな…。

(「八年越しの花嫁」は本当に佐藤健なのに地味顔青年にしか見えないのでオススメです…。)

 

TLでも「佐藤健のために見るか」「ツッコミどころ多いけど佐藤健で元が取れる」「展開はありえないけど佐藤健がかっこいいからアリ」というツイートが散見された。

それでもいい。エンマキが潤ってくれるなら私はそれでいい…!!!!

「浅い図書館戦争」って言うのやめてください!!!ただのラブコメなんです!!!許してください!!!疲れた大人を癒すエッチな漫画なんです!!!!

 

は〜元気出た。

毎週佐藤健楽しみに見られる〜!!

(でも公式タグ「クソドラマ」って言われてたら怖いから見られねえ〜!!!!!)

 

 

 

実況中のツイート

シロでもクロでもない世界で、パンダは笑う。第1話感想〜深読みする視聴者に依存する枠〜

主観による評価

★★☆☆☆

「そんな茶番で世間がスカッとするかい!w」

「脚本ガバガバやないかい!w」

と思う反面、

「主人公の問題はどうなるんだろう?」

「この関係はどこへ向かうんだろう?」

「どんな展開になるんだろう?」

「レンの正体がバレたら/レンが自分の行いだと気づいたらどうなるんだろう?」

という、想像できない結末への楽しみがある。登場人物の愉快な行く末を見守りたい。

そんなところがFINAL CUT※に似ていて実家のような安心感を覚えた。

※ガバガバ脚本ドラマとして永遠に忘れられないドラマ。

 

 

 

 

良かったところ/悪かったところ

良かったところ

 

悪かったところ

  • 強者の考えたスカッとジャパン感(お前らこれでスカッとするだろ?感)
  • ↑3年A組とFINAL CUTのサムイところだけを持ってきて煮詰めたような手法
  • 脚本家の正義を喋らせるだけ(にならないでほしい)
  • 「匿名でわめくSNSの人々」の発言がステレオタイプで的外れ(テレビの世界の人が作ったんだな…感がある)そろそろ電車男からアップデートしてくれ
  • 時事ネタを取り入れようとしすぎ
  • 今にもふざけるんじゃないかとハラハラする佐藤二朗(完全に福田雄一のせい)
  • 深読みする視聴者に依存するのはやめろ

 

 

 

男女バディの片割れに恋人がいる

どうやら因縁があって、純粋な好意で交際しているわけではなさそうではあるが。

そうなると、レンと直輝の心が近づくたび、何も悪くない正妻がかわいそうになってしまう。

バディの心が近づくのはアツイ。嫌いあっていたが理解する。利用価値がある程度にしか思っていなかったのに怪我をさせたくなくなってしまう。

正直、そこに心置きなく萌えたい。

でも、どちらかに恋人がいるとそうはいかなくなる。二人の距離が近づくと、それだけ「現時点の交際相手」の別れの傷が深まることになるから。

しかもイベントが起こるたびに!未来に受けるダメージは大きくなる!

たとえば、レンが直輝のトラウマを解決するきっかけになったら?パンダに庇われた直輝が怪我させて申し訳なく思ったら?

それだけでゲキアツ展開なのに、絆が深まるそのたびに「(交際相手を)傷つけずには別れられないんだな」と思い出してしまう。

なんでことをしてくれたんだ。

どうしてこんなに苦しい設定にしたんだ…。

 

余談

利用したい2人の女にそれぞれ気を持たせる、身内の復讐・事件の真相解明を渇望する男…FINAL CUTじゃね…?(すぐそれ)

 

 

 

まともな感想

  • しかも、洗脳もできないような更なる闇があると。妹の方が愛されてたとか、その程度じゃなさそうなんだよなあ。

 

 

まともな感想全然ないじゃん。

 

 

 

ツッコミどころ

 

 

  • 壁の殴った跡露骨すぎるだろ

 

 

  • パンケーキへのお誘いが本当に急

 

 

  • 街頭テレビジャックされやすすぎ

 

 

 

男女バディへの不埒な期待(ツイートまとめ)

私の男女バディの好みにドラマが合わせろ!と思っているわけじゃないのでどんな形になってもいいんだけど、ただ「バディ」なら心を寄せて行ってほしいな、という願望!

 

 

 

余談:日テレ2230枠のニチアサ化

このドラマを見ていて、

  • 脚本ガバガバ
  • 説教だだ滑り
  • 正義感の空回り

と色々思い浮かんだのだが、

放送しているのが日曜朝テレビ朝日だったら平然と受け入れてしまうな…と気づいた。

極端な話、今回清野菜名がパンダではなく仮面ライダーになっていたら、私は普通に受け入れていたんだと思う。

仮面ライダーの説教なら響いたし、正義感の空回りとも感じなかった。「そういうものだ」って思っているから。

 

結局のところ、私が枠ごとにドラマを捉えていることも悪いと思うのだが、枠によってドラマの色が決まっているのも事実だと思う。

子供向けなら許容できても、月9では許容できないとか。その説教、22:30に大人にして響くもんじゃねーぞ、とか。

ニッポンノワールがニチアサ民から受け入れられていたのは、多分彼らが普段ニチアサを好きで、ニチアサに似たドラマを求めていたからなんだと思う。

(多分だけど、ニッポンノワールを絶賛していた人たちは、ドラマファンではなくニチアサファンの方が多い。Twitterで見た限りだけどね。)

だからあのドラマが日曜22:30放送開始でも、その内容をいつもニチアサに向けるものと同じ尺度で見て解釈できたんだろう。

 

ニチアサ枠を好きな人は、深読みが好きな人が多い。そういう印象がある。

そう考えると、最近の日テレ日曜2230枠の深読み視聴者依存も納得できる。

この傾向が始まってしまったのは、やっぱり3年A組のヒットからだと思う。この脚本家が仮面ライダーの脚本家だった。(ニッポンノワールで知った。)

「こういう風に作れば視聴者は深読みする」という成功体験を経て、深読み要素をちりばめることが目的化した結果がニッポンノワールだった。

そして、今回もその傾向を踏襲しかけている。

それでもニッポンノワールほど極端じゃないのは、脚本家の違いもあるだろうが、制作局の違いもあるんじゃないかと思っている。

 

「これには意味があるんじゃないか」って考えてくれる視聴者に依存しないつくりになると…いいな…。

 

 

 

 

 

 

実況中のツイート

アライブ がん専門医のカルテ第1話感想〜患者の患者感に力入れすぎ〜

主観による評価

★★★★☆

 

「主人公の問題も扱うお仕事ヒューマンドラマ」の配分はこれだわ!!と、前日の「知らなくていいコト」と比較して正解を見つけた気分になった。

 

 

 

 

良かったところ/悪かったところ

良かったところ

  • キャスト!目立った不満を抱く人はいないのでは。
  • 患者がめちゃくちゃ患者。眉毛・爪まで患者。
  • 絶妙に片付いていない部屋などの小道具が丁寧。
  • 医療ドラマならではの単話完結のヒューマンドラマパートの長さに負けない、主人公の問題を扱うパートのパンチ力。
  • 木村佳乃の妖しさも加えて。早めに正体が明かされたけどさらに知りたくなる要素は残す絶妙なバランス。
  • ↑引っ張りすぎないのでストレスがたまらない。

 

悪かったところ

  • ヘビーすぎる。

 

 

 

だいぶ、ヘビー

それにしても、「ヘビー盛り盛りセットヘビーマシマシ〜ヘビーを添えて〜」というレベルで重い設定がてんこ盛りだった。

でも、腫瘍内科である以上、がん患者の人生を見つめなければならないし、必ずしも助かる命ばかりではない。

重くなるのは仕方ないんだろう。

 

それにしても、第一話の患者のパートナーを若年性認知症にするのは、あまりにもあまりにも無慈悲すぎやしないか。

…と思っていたが、患者の年齢によってはパートナーが(若年性じゃない)認知症なんてことはいくらでもあるんだと気づいた。

設定盛りすぎなんかじゃなくて、ありふれているのかもしれない。

主人公の夫は、売れない小説家。

でも、主人公が働き、夫は家事と子育て。

幸せに暮らしていた。

そんなある雨の日、外を歩いていた夫は風で飛ばされた看板の下敷きになって病院に運ばれた。

3ヶ月経っても、意識は戻らない。

この設定もそうだが、自分の身にあした起こってもおかしくないんだろう。

決して他人事ではない。

「がんになって、可哀想」「意識不明なんて、可哀想」なんて傍観者でいられないぞと言われた気がした。

現実からかけ離れていると思ってはいられない。

 

 

 

細部までこだわる

ヘビーさに拍車をかけるのが患者の描写。

細部までこだわっている。

それが生々しくて現実的で、自分の身にも起こるかもしれないことを考えると、ぞっとする。

石野真子がすごいだけなのかもしれないが、本当に患者に見えて怖くなるほどだった。

なんちゃって医療ドラマではない。

眉毛も染めているのか薄くなっているし、爪の根元まで変色している。

(さすが勝俣先生監修!と言っている人がいたから、ちゃんとした人なんだろう。)

また、わたしは見落としていたんだけど、高畑淳子(患者役)がヘルプマークを付けていたのもこだわりを感じた。

 

他にも、絶妙に片付いていない部屋。

汚いのではなく、片付いていない。

足の踏み場もないような汚い部屋よりもよっぽど、手が回っていないことが伝わってくる。

掃除してはいるが、常に片付いている状態にできないんだろう。

回想シーンと見比べても、売れない小説家の夫が家事育児を担っていたことがわかる。

 

「このドラマは、きちんと作られている。」

ドラマを作るときに、生きている人間を想定している。

そういう安心感を1話でしっかり与えてくれたと思う。

 

 

 

梶山(木村佳乃)の目的が謎

最初は、不倫相手…?と思っていた。安直に。

近づいて、絶望させるためかと。

でも、やどりぎの会から帰る際のパンクは明らかに作為的だった。

そして回想シーンで明らかになる、梶山の行動。

恩田の担当患者から恩田に情報が回るように、やどりぎの会のチラシを待合室で配る。

目論見通りチラシが渡され、会に恩田が訪れると、車で送れるように自転車をパンクさせる。

急にサスペンス(サイコホラー?)になってびっくりした。

ヒューマンドラマに劇薬で味付けをするドラマらしい。

 

そして、スパイスの正体は明かすけれど、まだ全てを明らかにしないところが面白いと思った。気になって困る。来週も見るしかないじゃん!

今のところの予想は「恩を売って仲良くなってから真相を明かすことで贖罪するため」だけど、贖罪になるとは思えない自己満足以外の何物でもないし、そんなことのために転職までするとは考えにくいから、全くわからない。

 

 

 

無駄のない展開

総じて、無駄のない展開だったと思う。(重いけどね。)

意識不明の家族を抱える家族たちに、「(辛い気持ちを共有して慰め合って)意味あります?」と問いかける恩田先生はあまりにも配慮がなくて、視聴者もモヤモヤしただろう。

でもきちんと謝りに行く。

そこで前回も出席していた妊婦が産気づく。

無事出産した後、卵巣を1つ切除していたことを知る。

自分の患者の症状と結びつく。

モヤモヤも解消するし、展開としても無駄じゃない要素。全てが必要だったんだとわかる。

仕事と、主人公のプライベートが結びつく瞬間。

医療の場という一箇所のみで点と点が繋がる、「仕事」と「プライベート」のバランス。

いいドラマだと思う。感想が続くかはわからないけど。(重いから。)

 

しかし、(文句があるわけではないが、)

恩田心先生

オンコロ先生

オンコロジー(腫瘍学)のためにつけられたような名前

という、「コウノドリ」を思い出すような設定には少し笑った。

「球児」と名付けられて本当に野球選手になった人もいるくらいだし、これも「現実から程遠い」とは言えないかもしれない。

 

 

 

 

 

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