つちや(仮)

大体当クールドラマ感想。たまに漫画、たまに旅、たまに雑談。

わたし、定時で帰ります。第3話感想〜元彼は元彼でええ奴で困る〜

主観による評価

★★★★☆

 

前回ほど共感性羞恥を感じずに見終わることができた。

 

とにかく、部下(や教育相手)を持つ人全員(「悪い」「旧時代」の概念の象徴としてのユースケサンタマリアを除いて)、「下の者を頭ごなしに否定しない」ことが徹底されていて、とても良い。

来栖くんは明らかに多大なる迷惑をかけたのに、迎えに行った東山さんは「みんな怒ってるから帰りたくなくなる気持ちはわかるよ」と寄り添い、「真剣に考えろ!」などといった曖昧な言葉で叱らない。

特に種田さんは、「仕事の虫のようだから、自分の仕事に迷惑をかける人間は許さない」タイプだと思っていたが、全くもって予想外なことに、人を育てることに向いていて、来栖くんの失敗の責任も取った上で、次のチャンスも与え、さらには東山さんにも的確なアドバイスを得られる機会を提供した。

定時で帰りたいと面接で語った東山さんを採用したことから、それなりに働き方改革の進む職場であることは前提としてあったが、それでも「人を育てることに向いている人」「人を伸ばすことに向いている人」が集まっている幸運な職場だと思う。

来栖くんも、今後のびのびと仕事をして欲しいし、それができる職場だということはこの一件で身にしみただろうと思う。

大小の違いはあれど、失敗しない新人などいない。それを糧にしてどうやって前を見つめ直すか。それをサポートするのが上司や先輩だとよくわかる回だった。

 

しかし一方で恋愛要素には不穏な空気が漂う。

頼りになる元彼!遠慮なく文句を言える元彼!ちょっと馬が合わない義両親!元彼とのアクティビティは発見がある!

序盤で結婚に近いカップルは、①6話あたりで別れて最終回手前でよりを戻すか、②最終回手前や最終回に(自分らしく生きるため、などの理由で)別れて終わる…ということが多い(当社比)ため、大変怯えながら展開を見守っている。

頼むからとても優しい巧くんとうまく行って欲しいと願う回でもあった。

これが普通のドラマなら、「元彼のこと嫌いになって別れたわけじゃないし、やっぱり苦しい思いをしても、ジェットコースターみたいな君との人生を選ぶ!」と種田さんを選びそうなものだが、「定時退社」という安定していて継続できる働き方を目標としたテーマとなっているため、東山さんの働き方を肯定的に受け止めてくれている巧くんとうまくいきそうとも思う。

結局、種田さんの仕事への認識が変わらなければ、よりを戻しても同じ結果になる。

これが唯一、2人がよりを戻さなさそうと思う理由。

要するに種田さんが東山さんの生き方に感化されたり定時退社するようになったりしたら巧くんに勝ち目はないかもしれない。

 

なお、中丸くんの演技について。

正直、上手だとは思わない。

ただ、下手というより、普段のバラエティなどでの中丸くんを知っているせいで、「いつもの中丸くんじゃん。」と思ってしまうだけだと思う。

下手なわけではなく、「素」すぎるのである。

それを「演技ができていない」「演技になっていない」「普段の自分から抜け出せていない」という意味で捉えるなら「下手」なのかもしれないが、この役については、中丸くんの持つ中丸くんの雰囲気は東山さんの彼氏としてあまりにふさわしく、「普段の自分から抜け出す」演技をする必要はないのではないかと思う。

素が「話を聞いてくれる自然体な恋人」なのは、素晴らしいことだと思う。

中丸雄一でないとこの役はダメだったな…と思っている。

 

 

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