つちや(仮)

大体当クールドラマ感想。たまに漫画、たまに旅、たまに雑談。

天気の子感想(ネタバレ前ワンクッションあり)

↑見出しネタバレなし

 

主観による評価

★★★★★

面白かった!!

見るか迷っている人に伝えたいこと

  • 本田翼はそこまで下手ではない(普段の演技は下手と思っているけど…)※期待しすぎて見るとダメかもしれない。期待しないで。
  • がっつりファンタジー
  • 現実の企業がめちゃくちゃ出てくるから、東京をよく知る人は楽しいと思う
  • 監督の「好みが分かれる」発言については、オタク受けはすると思うけど、「君の名は。以外アニメをあまり見ない一般層」に受けるかはわからないという意味だと思う。君の名は。を期待して見に行ったらパンチ喰らう映画
  • でも新海誠は帰ってきた。君の名は。から一皮剥けて丸くならずに新たな棘が生えていた
  • 好きになるまでの過程は君の名は。より丁寧
  • 金がかかっている(協賛が多い)

 

以下、ネタバレありまくり。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ミスチルのHEROを思い出してしまったためたまに歌詞が出現します。

 

個人的には

君の名は。」より好みの終わり方だった。

ツイッターで「後味が悪い」という感想が回ってきて、「そうか?」と一瞬思ったが、主人公だけの幸せで、主人公のエゴだけが通った状態で、他の人たちが犠牲を強いられていることは後味が悪い。

新海誠を疑って見に行った結果、結末のハードルが下がりすぎたため、「うん、よかったじゃん!新海!」という気持ちになって「後味の悪さ」を大目に見ていた。反省。

後味は良くない。苦味が残る。

オタクは「何かを選ぶなら引き換えに何かを失わなければならない話」に理解がある(好きかどうかは別)と思うし、逆に犠牲なしになんでもかんでも獲得できるのは都合が良すぎると思う人が多いのでは?と思うため、わりと一般層よりは好ましい反応を見せるのではないだろうか。後味の悪さをトッピングとして飲み込める人がまだいる方だと思う。(オタクの選民意識はクソ)

あと、オタク、狂ったままの世界好きじゃない?そうでもない?狂ったままの世界にしておくのがオタク向けだと感じた。迷わず世界の崩壊を選べるような狂った男が世間に受けるかはわからない。

賛否両論とか言われていたから疑心暗鬼になっていたけど、「世界は平和だけど陽菜は消えたしみんなも陽菜というたった一人の犠牲の上に今の生活が成り立っていることを知りもしないよ!」という結末が一番怖かった。占い師が「力を使いすぎると消える」と言った時からそれに怯えていた。めちゃくちゃ心配していた。そっちの終わり方の方が後味悪くない?陽菜が犠牲になったら帆高だけは幸せじゃないビターエンドで、世界が犠牲になったら陽菜と帆高は幸せだけどみんなが少しずつ不便になるビターエンド。世界の平和と陽菜の生存が両立できない以上、どちらに転んでも後味は悪いのだから、こちらの方がまだスッキリする。罪のない少女が生存しているから。

また、私は「(好きな女のために空に行ってまで)エゴを貫いたこと」をかっこいいと思っているし、「自分たちの幸せがたくさんの人の犠牲の上に成り立っている」と思いながら生きていかなければならない後味の悪さも含めて好きだ。ずっと、二人は自分たちの幸せが狂った世界の上に成り立ってることを雨を見るたび思い知らされながら、それでもどうしようもなくその幸せを手放せずに生きていくしかない。なんてエゴだろう。自分たちの選択のせいで犠牲になった人たちへの罪悪感を永遠に忘れられない後味の悪さが残るから好きだ。苦味が残るから面白いんだ。

正直に言えば、私は世界を守るという大義のために命より大切な人間を失うことを選ぶ人間も大好きである。苦しんで選んで、自分は苦しみ続ける。愛する人は墓の下で平和な世界に焦がれる。それはそれでスッキリしなくて永遠に忘れられない作品になる。

ただ、今回、天気の子では、子供だからこそ全体のためになる方を選べなかったという点も好きだから、こちらの終わり方が好みだった。その未熟さも含めて、ジュブナイルだと思う。

しかしバッドエンドではないと思う。だって東京都民はみんな、自分たちの生活がただ一人のために犠牲にされたとは知らないから。帆高たちだけの秘密だ。

 

 

「世界の形」と「大人と子供」

例えば誰か一人の命と引き換えに世界を救えるとして

僕は誰かが名乗り出るのを待っているだけの男だ

HERO/Mr.Children

おそらく、己のエゴで「一人を犠牲にすること」ではなく「みんなの生活を少しずつ犠牲にして地形を変えること」を選んだことが監督の言う「好みが分かれる」部分だとは思ったのだが、私はこのエンドこそが最高だと思った。

何の犠牲もなく世界が助かることも、なんの罪悪感もなく陽菜が助かることも、私は受け入れられなかった。そして、世界も陽菜も無傷で終わっていたら、ご都合主義だと怒っていただろう。

人は、何かを選ばなければならない。その時、何かを犠牲にしなければならない。

それは、ツイッターをやるために掃除の時間を犠牲にしたり、通勤時間に新聞で勉強するために趣味の小説を読まなかったり、そんな小さなところにも存在する。選ぶことは捨てることだ。

帆高が、ただ一つ自分のエゴ「だけ」を理由に世界の在り方を変えたことは、一つの正しさであり、誰にも責められないだろう。世界の形を変えないより変えることを選んだのは、正しかった。(もちろん、逆でもそれは正しかった。私の好みではないけれど。←って書いたんだけど、やっぱり「君を失った正常な世界で一人で生きていく」っていう男もそれはそれでめちゃくちゃ好きですね…なんでもありの人間ですまん。)

 

そしてそれを須賀さんが肯定したことが良かった。

この作品において、大人はわからずやだ。子供にとっては大きい2歳の差を、ほとんど同じようなものだと言い放つ。子供の話を聞かずに大人の理屈で行動を制限する。それは悪いことだと決めつけてくる。社会常識ばかり気にして、どうしたいかよりどうあるべきかばかり考えて保守的で、「どうせありえない」「どうせ悪いことをする」と決めつける存在だ。最大多数の最大幸福を選んでしまう。帆高の家庭環境には深く触れられていないけれど、冒頭で怪我をしているから、まあおそらくロクな親ではないだろう。警察がラブホテルへ突入することで子供のたちの夢は終わる。大人は子供の時間を壊す存在でしかない。

だから子供が主人公のこの映画では、全体として大人への不信感が漂っていた。(作っているのは大人だが。)

その中で、途中までわからずやだった須賀さんが、自分にとてもよく似た帆高を見て、年を取って変わってしまった自分をおそらく恥じて、背中を押すとともに行動を肯定したことは帆高にとってとても大きな意味を持つ。

これから青年を経て、さらに年をとる帆高にとって、「大人」という存在は避けようがない。その中で須賀さんは、帆高に一つの希望を示し、大人になるのも悪いことではないと思わせるきっかけになれたのではないかと思う。

須賀さんは、「一人の犠牲で助かるならそちらの方がいい」と言う。多分、ほとんどの大人がそうだろう。それが隣にいる人でなければ。

誰もが選びたいけど選べない、「他を犠牲にしてでも一人を守る」という狂った選択を、もう狂えない大人が羨ましく思った。そういう話だろう。恋なんてもののために、他の全てを犠牲にできるか?そんなことできないくらい大人になってしまったのが須賀さんだった。

大人は、もう恋「なんか」のためにいろんなものを犠牲にできなくなる。恋なんかのために狂えなくなる。だからこそ私はこの物語と、帆高の選択が好きだ。迷いなく愛を選んだ彼に憧れる。愛にできることがまだあったのだと彼の狂気が教えてくれた。

子供たちの狂気を肯定できる大人に、私はなれるだろうか。

残酷に過ぎる時間の中で

きっと十分に僕も大人になったんだ

HERO/Mr.Children

 

 

パンフレットのインタビュー

めちゃくちゃ面白い。監督のインタビュー、読んでほしい。「君の名は。」が受けた人たちを煽るような内容。キレッキレである。

オタクしか読まないと思ってるでしょ、これ。

 

特に面白かったのが、狂ったままの世界であり続けること。これは確かに好みが分かれそうだと思ったが、監督の思いを知れてとてもよかった。

オーソドックスなパターンに従うなら「世界が狂うストーリーはエンディングでは調和が取り戻され」「元に戻ってよかったね」とならないといけないのに、「現実世界ではすくなくとも短期的には調和は戻ってきそうもない」。昔話ならば悪役を倒せば世界に平和が戻るけれど、現実世界はそんなにシンプルではない。だから、調和が戻らない、狂ったままの世界で開き直って生きていく話になったらしい。

それはある人には「自分たちさえ良ければ東京の人が困っても良いの?」とものすごく自分勝手で後味悪く映るだろう。でも本来世界とはそういうものだという諦めと、誰も犠牲を出さずに何かを得ることなどできないのだからみんな開き直ろう、仕方ないからこの世界の上で生きていこうというエールがあった。みんなで開き直れば怖くない!

(ここまで書いてなんとなく思ったのだが、リーガルハイの古美門先生のような考え方でもある気がする。)

全員が自分勝手に生きること(全員が全体よりエゴを優先すること)ももしかすると幸せへの近道なのかも知れない。そんな世界は大変そうだが。

 

また、トラウマが発動しないというのも面白かった。

この映画、大人に殴られた子供が親に殴られたことを思い出して発狂するとか、ラブホテルで無邪気な子供に風呂やベッドの大きさや「これなあに?」と聞かれるなどしてある程度理解した者が慌てふためくとか、映像のお決まりシーンがなくてとても良かったと思う。深夜アニメの30分ならむしろないと物足りなかっただろうけど。

 

あと、これ以上何も足さず、何も引かないでというモノローグ。印象的だったが、やはり決め台詞だったらしい。良い言い回しだ。

 

↑わかる!!!!!

パンフレットのインタビュー全体を通して言えば、本当におかえりなさい新海誠…という気持ちになった。

言の葉の庭以前の「オエ…」と君の名は。の爽やかさの中間だった。大衆に迎合しきらない人だとよくわかった。そして、そういう作品を作ることが自分の使命だと受け止めているようだった。

 

 

ストレートに言うと…

世界より大切な人を選ぶエゴが好きだ!!!

でもヒーローになりたい

ただ一人君にとっての

HERO/Mr.Children

ただ一人!!!好きな女だけのために!!!世界を捨てるエゴが好きだ!!!

自分にとってはかけがえのないたった一人の大切な人を犠牲にして得られる「顔も知らない市民」の幸せ?一人が犠牲になれば残りの全員が助かる?最大多数の最大幸福?そんなものくそくらえだ。

他の人たちの幸せなんて知らない。その中に陽菜がいないんだから、そこに自分の幸せはないんだから。

自分だけ不幸を選んで他人の幸せを願わないといけないなんて、そんな阿呆らしいことはない。子供はそんなことを考えなくていいのである。子供の力で救える範囲なんてたかが知れているのだから、大切なものをこぼさないようにすることが一番重要だろう。まあ、大人もうまく全てを幸せにできるわけではないということは、須賀さんを見ていてもわかるけれど。つまりと大人でもうまくいかないのだから、帆高がエゴを優先することは全く正しい。

(フォロワーが、「世界より女を選ぶエウレカセブン…」と発言していたことをメモしておく。)(多分「世界より君を選ぶ」カップル嫌いなカプ厨はいないと思う。多分。)

みんなが幸せになるなら犠牲になる?アホか!そんなんいらんわ!お前ら二人が幸福ならええんや!賛否両論はわかる!でも私は君たちが選んだ狂い続ける世界を支持する!

 

これは恋愛映画ではないけれど、帆高が陽菜のことを好きであることは恐らく事実だろう。指輪を贈ろうとした時に初告白と言っていることから判断すると。

でも、これは恋の話ではない。(インタビューでも言及されていたため言い切る。)狂った少年の話だった。

恋愛感情だけでは説明がつかない。勇気をくれた唯一の人だからこの人のためなら狂うことができる。狂った世界を迷いなく選べる。君がくれた勇気は君のために使う。正義のためじゃない。社会のためじゃない。他の誰かのためじゃない。勇気をくれた君のために使う。君のためにしか使えない。

とんでもないエゴだ。(RADWIMPS最高だぜ…。)

 

「狂っている」という監督のキーワードを考えながら観ると、こんなに無邪気な顔をして笑う少年が狂っているだなんて誰が思うだろうか?と考えてしまう。

こんなに幼い顔をして、家から逃げるしかない子供が、狂っているなんて、世界に狂ったままでいいなんて言い放つなんて、誰が想像できる?

陽菜は特殊な力を持つけれど、帆高は本当に普通の男の子だ。どこにでもいる普通の男の子が、好きな女の子と、狂った世界を選んだ。選ばされたのではない。狂った世界になってしまったのでもない。狂った世界にしてしまったのは帆高自身だ。帆高の一存で決めた。エゴで世界を狂わせた。

彼は、世界か陽菜かで迷わない。多分何度同じ選択を迫られても、すぐに陽菜を選ぶだろう。

無邪気な顔をして、狂った世界を選ぶ。正常な世界より、君がいる狂った世界がいい。君のいない世界より君のいる壊れた世界で生きたい。世界は変えたっていい。だってどうせみんなが喜んでいる世界を帆高は喜べないのだから。

二人は世界を決定的に変えた共犯者になってしまった。狂った世界の上でしか成り立たない関係、狂った世界じゃないとともにいられない関係、正常に戻してはいけない関係。これからも、変わりゆく世界を見つめ、自分が生きているから・自分たちがこちらの世界を選んだから世界は変わってしまったと思い、その秘密を抱えて生きていく。狂った主人公が是正されない世界で。

 

また、タイトルの、「Weathering with you」の意味、タイトルのシーンから気になっていたんだけど、「君と乗り越える」という意味らしい。

全てが「君と(陽菜と)」に帰結する物語だった。

 

 

セカイ系(7/23追記)

f:id:tonsemgarden:20190723180705p:imageワタクシ恥ずかしながら、セカイ系という言葉を知らず…調べたところ、セカイ系ですね…と思った。

誤解されそうだが、いわゆるセカイ系に分類される物語は大好きである。ニコニコ大百科にも載っていたが、例えばSPECとか。「個人的には」の項目でも挙げた。

 

 

明確に回収して欲しかった伏線

  • 少年二人が見た、水の塊。ふんわりとした異常気象として片付けられてしまった気がする。船で帆高に降り注いだ雨も同じ現象?
  • 拳銃にまつわるエトセトラ。本筋ではないので大きく触れるとぶれると思ったのだろうか。それは確かにそうだが。かなり重要な舞台装置(状況の革命)に使われていたため、どうしてあそこにあったのかをもっとちゃんと知りたかったし、手にした偶然を必然に変えたことにスポットを当てて欲しかった。状況を変えるアイテムとしては、かなり過激なものだったから。
  • 陽菜が、「気持ち悪い!」と言ってすぐに戻ってきた理由。急だった。

 

 

空の方が謎が多い

この考え方、面白かった。空の上の表現も、千と千尋のハクみたいな龍がいたり魚がいたり、深海よりも不思議な世界が広がっているかもしれないと思うとワクワクした。

ドラマSPECでは、異能を持つ人々が出てくる。彼らの能力は「人間の脳は通常10%ほどしか使われていない。残り90%がなぜ存在し、どんな能力が秘められているのかまだわかっていない。」という理屈で存在している。

ちなみに、本当はほぼ100%使われているらしい。そして、空の上にもあんな草原はないだろう。

でも、脳も見えない、雲の上も見えない、じゃあ何があるんだろう?と、科学の概念さえないはるか昔から人間が想像力をこうやって巡らせてきたのだろうかと思うと楽しい。

大人になってもこんな想像をして、映像にしてくれる人がいる。人の夢物語を大画面で見せてもらえているような、贅沢な気持ちだった。

 

 

空と人

母親の死や、瀧くんのお祖父さんの話が、どう繋がるのかを考えた。全く無関係ではないだろうから。

まとまっていない。気になった要素を挙げているだけである。また考えがまとまったら追記する。

  • 人は死んだ時、空からお迎えが来る。←作中の話ではなく、一般的に子供に語られる話。子供に語られるだけで、大人の認識は違うことも一つ今回の大人と子供の話に通ずる?考えすぎか。
  • 陽菜は空で寝ている(恐らく飛び込めば地上に戻れたのでは…?と思うと、無力感に襲われる仕組みなのか、自己犠牲の精神なのか。)
  • 帆高は空にお迎えに行った。地上から空へ。
  • 初盆…死者は煙を道しるべに降りてくる。
  • まだ生きている陽菜は降りられないから待つしかない?それとも死んでいるから煙がなくて降りられなかった?誰かが待ってくれているから死者は初盆に会いに行ける?(二人も陽菜を待っているけれど。)
  • 陽菜と凪が煙を跨いだことには意味があるのか。
  • 陽菜は空と人を繋いでいる。
  • 煙も空と人を繋ぐ。ただ地上から空へ行くことはできない。

 

 

細々とした感想-カプ厨

  • 顔に傷が残るのと、「世界」と「好きな女」を天秤に乗せてすぐに好きな女を選ぶのが好き。
  • 気になる女の子と見る無機質なヘリポートでの花火、特別綺麗に見えるだろう。ロマンチックなレストランで見るよりきっと。
  • 三葉のネームプレートはMiyamizu(瀧と再会さえしていないのだから当たり前だが、一応時間軸の確認)(結婚しても瀧が苗字変えるかもしれないだろ!)(そうだけどさ…)
  • 自分が一番年上だと気づくシーン。自分が一番年上だったのに、陽菜が年上のフリをして、引っ張ってくれたことにも気づく。自分が勇気を与えなければならなかったのに、勇気を与えられるばかりだった。年下だと知って、迎えに行くときは「陽菜!」なのに「陽菜さん」に戻るのが忠犬っぽくて良い。
  • 「僕ら世界に二人だけみたいだね」という歌詞でもありそうな雰囲気だった。実際は3人で行動していたけれど。
  • 好きな人のために体に傷が残るの大好き。(名探偵コナンだと服部平次とか千葉苗子とか!)有刺鉄線で切ったのだと思うけれど、全然気にしていないところが良い。目的しか見えていない。助けるためなら、こんな傷はなんてことないのである。多分跡はうっすらと残る。それも良い。見るたびに思い出すだろう。
  • 須賀さんが奥さんの指輪もつけているのが愛情深くて良かった。(須賀さんの指が細かったのか、サイズ変えたのかはわからない。)須賀さんは指輪をよく触る。本当に奥さんのこと愛していたんだろうなあ。
  • 二人が手を繋いで空から降りてくるシーン。エウレカのようで、ラピュタのようで、千と千尋の神隠しのようで、色んなものを思い出した。空から降る男女は美しいな。
  • 断りもなく指輪を左手の薬指につける…!おっぱい見てドギマギしてるくせに!
  • 助けた体を見せられて、「陽菜さんを見てる」と答える16歳の愛おしさよ。この人は見えなくなってもあなたを見ようとするんだよ。「トランスルーセント 彼女は半透明」を思い出した。
  • 再会した陽菜に彼氏がいなくて良かったなあ。(多分いないよね?)(いないよね?)(あんな再会しておいて実は…ってないよね?)(陽菜の後ろには桜が咲いている)(桜の落ちるスピード)(…)
  • 秒速5センチメートル「彼女を守れるだけの力が欲しいと、強く思った。」その力を得たのが帆高だったのかもしれない。
  • 大学一年生の男子と高校三年生の女子のカップル、いい。高校の授業が終わる時間に迎えに行ってあげてほしい。私服と制服でデートしてほしい。指には指輪をつけていてほしい。
  • 好きな女の子に会うために空まで行くなんて、なんて狂気だよ。自分も一緒に帰れる保証がどこにあった?ビビってたら帰ってこられなかっただろう。狂ってなきゃ、あんな階段を駆け上がって鳥居など潜れないだろう。
  • 帆高にとって陽菜は光だった。そしてたぶん陽菜にとっての帆高も。二人とも闇の中にいるから、眩しいその光に手を伸ばした。
  • ホテルのシーンはまるで夢だった。本当はこの生活が永遠に続くことなんかないと帆高も陽菜もわかっている。それでも一時の夢に酔いしれたかった。帆高が稼いで陽菜と生活する。不可能だとわかっているけれど今だけは否定したくないという甘い時間。
  • フォロワー「男は最大多数の幸福と対立してなんぼ」←好きな女の子を守るために。思う存分愛するために!エゴでいいんだよ!
  • 指輪にまつわる全てが苦しくなる。3時間かけて選んだこと。渡そうとしたら陽菜が一瞬消えたこと。渡そうとして浮かれていたのにそれどころではなすなったこと。指輪渡すもなにも、今目の前から消えそうなことに気づいてしまったこと。もう一度渡したら、夢の終わりを痛感したこと。この時間は永遠ではないと気付かされたこと。でも、きっとあのベッドで抱きしめ合った夜を永遠に忘れない。最後、神様が指輪だけ返してくれたこと。再会してやっと素直に自由に渡せるようになったこと…。
  • 指輪じゃなくて、陽菜を返して欲しかった帆高。

 

 

細々とした感想-その他

  • スカウトマン木村の名前他になかった?
  • 木村子持ちなんかい!
  • 須賀さんが祖母とコーヒー飲んでる時、一瞬傾けたのはなんなんだろう。個人的には、残量を確かめて「これを飲み終わるまで一緒にいるのか…」と嫌になったのかなと思った。
  • エンドロールの動きが雨のようでよかった。綺麗。作品全体で、雨の「色々な」動きへのこだわりが見えた。雨の表現の多彩さ。
  • 公務執行妨害!保護観察!逮捕!保護!治安悪い!
  • もうお縄になるしかなかった。陽菜を取り戻せた!ってめちゃくちゃ爽やかな雰囲気だったけど全員捕まっていて笑ってしまった。
  • 帆高、親に殴られるような家庭環境だったのか、喧嘩して出てきたのかはわからないが、卒業式まで平然と学校に通えたということは、保護観察処分が下されたことで親からも「怖い…」と思われるようになったのかもしれない。面白い。前科あってもあの程度なら大学に入れることを思うと、お前マジで弾当たらなくて良かったな!マジで。弾が当たっていたらその時点で「天気の子」、完!だった。経歴が汚れただけで済んだよ。
  • あんなに違反しておいて白バイは無理だよ…。納得のツッコミだよ…。
  • 貧しそうだけれど、凪はいい小学校に通っているように見えた。制服だし。
  • しかし凪以外全然学校に通っていないな。
  • 全く関係ない話だが、映画を見た日の夜に見た凪のお暇でも主人公が豆苗を育てていて既視感があった。
  • DAMが協賛しているからカラオケシーンがある。曲が古い(未来の子供達にとっては)と思ったが、デンモクじゃないから古い曲しか入っておらず、恋や、恋するフォーチュンクッキーぐらいしか後世の子供達にも届いていなかったのかもしれない。

  • 児童二人?高校生は児童ではない!と思ったが中学生だった。そりゃ児童相談所も動くわ。そう考えるとたしかに年齢を聞いた時も陽菜は言い淀んでいたな。言われて見れば服装も顔つきも幼いのである。

  • チキンラーメン早くレシピ公開してほしい。
  • 私の見る映画大体梶裕貴がいる。わりと人気声優も入れとくか?枠で梶裕貴宮野真守が投入されるのかも。だってあの役なら梶裕貴じゃなくてよくない?
  • 佐倉綾音花澤香菜のキャラクターの名前もう少しひねっても良かったのでは?
  • 平泉成平泉成であることを隠しもしない。
  • メイキングディレクター有働由美子、おそらく同姓同名だが、よくこんな同姓同名いたな…と思った。
  • てっしーもさやちんも四葉も気づかなかった。ソフトバンクの白い犬も!
  • 三葉はアクセサリー店員。3時間も指輪どれにしようか悩んでいる男の子がいたら、大丈夫だよ誠意は伝わるよって思うよね(笑)
  • 立花瀧さん、もはや「天気の子」のキャラクター。
  • そりゃ神木隆之介も番宣に出るわ。全体的に非童貞の雰囲気が漂う瀧くん。時系列で考えると、この頃は何か大事なものがあったはずなのに思い出せないモヤモヤと、内定が出ない焦燥感に襲われている時期だろう。しかしめちゃくちゃ喋ってたな。
  • 瀧と三葉が再会した場所はたまたま水害から免れたのかもな。あれがどの辺りかはわからないけれど、わりと標高が高そうだったし。
  • 姉の恋愛に理解のある弟。意外だった。でも姉ちゃんを返せと泣く。年相応。このシーンで泣いてからはほとんど泣いていた。
  • フォロワーが救いのある最終兵器彼女と言っていて笑った。
  • バーニラ、バニラ!じゃないんだよ。
  • 日本人なら「治安の悪さをほのめかす装置」と気づけるけれど、外国人が見たときは無視されるんだろうと思うと、私が洋画を見ているときに見逃す要素も多いんだなと気づかされる。
  • 許可取っているのかな。いるんだろうけど、バニラの広報も驚いたんじゃないかな。
  • フェミに怒られそうなポイントがわかってしまうので辛い。
  • 新しい公共交通機関が早々に成り立っていてすごいと思った。大昔は川で運んでいたんだよなあ。本当に、昔の東京に戻っただけなんだろう。(大阪府も、今の平野のほとんどは海だった。)
  • 「止まりなさい!」じゃないよお前が止めるんだよ!演出のために線路を走るのはわかる。もうちょっと捕まえるために努力をしなさい。それが仕事でしょう。
  • 君の名は。は、完全現実準拠の中に、少しだけ不思議な現象…という感じだったけれど、こちらは最初から雨の動きとか、結構ちゃんとファンタジーだった。
  • 首都機能は移転すべき。それでも人は東京に住むんだなあ。
  • どん兵衛のCM。どんぎつねさん。協賛企業。全体的に企業の力がすごい。
  • モンチッチみたいな少年がいた。瀧くんに少し似ている。
  • 地形が変わった退廃的な東京も素敵だなと思った。
  • 東京は冷たいと帆高は言うが、伊豆諸島らしい。あんたも東京じゃん。
  • Yahoo!知恵袋公式自身も己のクソリプの多さを知っているんだな…。
  • トラック爆発は、昨日の今日でちょっと驚いた。(京アニ爆破の翌日公開。)
  • K&Aがめちゃくちゃ大きくなっている!あと文句言ってたのに雨をちゃんと飼い続けている(笑)飼い主に似てきたね。
  • 新海誠の胸への執着心。
  • 新海誠の就活への恨み。
  • 新海誠の東京への感情が強い。田舎と都会に色々思うことがあるのだろう。田舎の子が都会をぶっ壊す話だった。(君の名は。と対比させるなら、都会の子が田舎を守る話とでも言うべきか。)
  • 新海誠はなぜかメンタル童貞感が強い。いわゆる「非リア」だったんだろうか。
  • 千と千尋の神隠しとの共通点…空から降る男女、凪の髪型、雲の上の龍。
  • 健全なラブホテル。性の乱れないラブホテル。
  • フォロワー「実は人柱だったと後からわかるヒロインがパーティに含まれるRPG
  • 大人と子供の真ん中の役、本田翼ぴったりだった。もちろん不安定なところもたくさんあったけれど、とってもよかった。いつもの演技はひどいけど。

 

 

天気の子で一番かわいそうだと思った人

どこへ行っても大災害に見舞われてかわいそう。「遭遇力」がすごい。