つちや(仮)

大体当クールドラマ感想。たまに漫画、たまに旅、たまに雑談。

監察医朝顔第4話感想〜病院でついでに告げられる話は妊娠か重病と相場が決まっている〜

主観による評価

★★★★☆

 

 

ガス発生をいつの間にか解決しない

ガス発生したときの対処法をあそこまで丁寧に描写するドラマ、初めて見た。

ガスに対処している間に話(捜査)が進み、「解剖室入れるようになった!」の一報で再度解剖する…という展開にもできたはずだが、そうしなかった。その間を省かなかった。そのおかげで、監察医も、命がけで死因を究明しているということがわかった。

そして、ガスマスクをつけての解剖再開。顔を出す仕事の人たちが全員完全武装長髪で高校野球をするドラマもある一方で、現実を伝える意欲があってめちゃくちゃ良かった。あそこまでして解剖するのか。あの装備があるということは、そういうことだろう。

 

また、今回も分業がしっかりしていて良かった。

朝顔は、「私が始めた解剖は私が終わらせなくては!」と病院を抜け出さない。自分の知らぬ間に時間が解決していてもがっかりしない。

いつの間にか解決していた「自分も関わった」事件の報告を、じっと聞くことも自分の仕事だと理解している。

 

 

亡くなった人 新しい命

どちらかだよな〜と思ったら、妊娠の方であった。めでたい。そういうドラマじゃないことはわかっているんだけど、わかりやすい試練として利用しないでくれたら嬉しいなと思う(笑)せっかく結婚するなら、順番…!と思ったが、お父さんも喜んでいるんだから、野暮なことは言うまい。(言うてるやん。)

 

お母さんも聞きたかっただろう。お父さんの時間は止まったままなのに、周りの時間だけが動いている象徴のような出来事だ。

(お父さんの反応)桑原くんのように感情を露わにして喜ぶわけじゃないけれど、病室を出た後、喜びを噛みしめる。亡くなる人もいれば、新しい命も生まれる。幸せの形はどんどん変わってゆく。止まらない。誰が立ち止まっていても時間は進む。

 

そして、桑原くん。わかりやすく張り切っていてかわいい。前回の酔いつぶれも可愛かったけれど(笑)

産婦人科で、結婚前に宿った命にあんなに真剣に向き合える男性がどれだけいるだろう。風間くんにぴったりの役柄だ。

 

 

青酸カリは手に入れにくいらしい

へ、へえ…手に入れにくいんだ…と思った(笑)

しかも、「医学部でもない学生が…!?」というものすごい驚きを伴っていた。よっぽど手に入れにくいんだなあ。名探偵コナンだとザクザク使われている気がして…。

こういう、手に入れにくさの表現も(おそらく)現実的で、とても面白かった。funnyの方じゃなくinterestingの方。

 

 

それぞれの震災

以前読んだ記事で、震災で妻子を亡くした人が、再婚して今は子供と3人で暮らしている話があった。

妻子を失わなければ今の妻にも子供にも出会えなかっただろう。だからと言って、前の妻子に亡くなってくれて良かったと思うわけでもない。

何かを失わなければ出会わなかったものとの出会いを素直に喜んでいいのか、わからない。

平さんにお礼を言いに来た女性もそうだ。本当はお礼を言う事態にならないのが一番良かったはずだ。でも、「生きていてありがとう」ではなく「形見を見つけてくれてありがとう」と言う日が訪れてしまった。

当てつけのように感じる人もいると初めて知った。悲しいことだけれど、仕方がないんだろう。忘れたい人も正しいし、忘れられない人も正しい。探し続けたいのも、もう忘れたいから探さないで欲しいのもその人の気持ち。どちらも正しいという痛いところを突いてくるドラマだ。視聴者に、正しい方を断じることを許さない。誰かの幸せが誰かの不幸だったり、自分の得が誰かの損だったりすることをいやでも思い出させる。

それはそれとして、人に言わせるじいちゃんはずるい。

 

 

その他

 

 

 

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