つちや(仮)

大体当クールドラマ感想。たまに漫画、たまに旅、たまに雑談。

King & Princeのコンサートとアイドルにまつわるあれこれ

キンプリのコンサートに当たった

キンプリのコンサートを見る前の私は、「比較的ジャニーズ事務所のアイドルに好意的な二次元オタク」の一人であった。

ジャニーズ事務所のアイドルが出るドラマに「うわ、ジャニーズかよ」「ジャニーズだからってキャスティングするな」とは思わない。「ジャニーズのこの人が出るのか、見てみよう」と思うことはあるけれど、「ジャニーズのこの人が出るからドラマがつまらなくても見続けよう」とは思えない。Mステに嵐が出演する日に家にいれば見ようかなと思うけれど、Mステに嵐が出るから早く帰るわけではない。録画しても見ない。でも思い入れのある曲が多いから日テレの歌番組でジャニーズのシャッフルコラボがあれば見たい。格好いいと思うアイドルはとても多い。そんな感じ。

でも、そもそもアイドルという概念はとても好きで、他の生き方を選べる年齢で、歌って踊って人を魅了する「職業」を選んだことの覚悟がとても美しいと思っている。それを仕事として継続することの難しさが、社会人になってよくわかるようになった。人を魅了する必要のない仕事の方がずっと楽なんだから。「歌って踊っていればいい」「顔がカッコ良ければいい」わけない。舐めてかかっていたらどんなにイケメンでもファンはついてこない。「仕事」として人に愛される振る舞いをすることを選んで、それを続けるって、簡単なことではない。かっこよく・かわいくあり続けないとファンは簡単に見捨てるから。「あなたに楽しさを提供し続けるからついてきてください」という気持ちが伝わらないと難しいことだろう。プライベートな自分と、人に見せる自分を徹底して分けなければならない。苦しいこともあるだろう。

 

友人の友人に誘われ、SexyZoneのコンサートに行った後も、特に心境に変化はなかった。誤解なきよう言っておくけれど、SexyZoneのコンサートは最高だった。元々佐藤勝利の顔はとても好きで、うちわを持って年甲斐もなくキャーキャーと声を出して楽しんだ。菊池風磨のことテレビで見ただけで「かっこよくない(笑)」とか言ってると生で歌ってるの見たときひっくり返るよ。とてもとても良かった、本当に実質無料だと思うくらい楽しかった、あんなにいいものをショバ代だけで見て良かったのか?エンタメ代いらないのか?でもそれで終わった。誘われて行っただけだったからだろう。

 

キンプリのFC会員になったのは、とてもありがちだが、「花のち晴れ」が面白くて、平野紫耀くんに興味を持ったからである。年会費もそんなに高くない。漫画の単行本を7〜8冊我慢すれば良いだけの話である。ちなみに入会してから今まで、我慢した単行本はない。

コンサートが行われると聞いて、2018年7月2日に入会した。直前に申し込んだ方が当たりやすいと聞いたから。まあ、落ちたんだけど。(元々ファンだった方々にとっては、倍率を上げるだけのクソ新規である。申し訳ない。落ちたので許してほしい。)

それからも、ジャニオタの友達に言われて何かに申し込んだ記憶はあるけれど、落ちて、会報も雑に読んで、CDも買ったけれど未開封で、音楽番組は見るけれど、もうFCは退会しようかな…と思っていた矢先、ツアーが発表された。

もう退会するし…と言っていたところ前述の友人に「最後に応募しようよ!」と言われ申し込んだら当選。

当たるときは当たるんだなあ、運を大切にしよう…と「キンプリ全滅」のトレンドを見ながら思った。(他のものに落ち続けていたから、調整されたのでは?と友人には言われた。)

コンサートが良かったら7月31日に切れるFC会員を更新しよう…と考えながら、7月28日のコンサートに参戦した。

 

 

コンサート参戦

平野紫耀に口パクで好きって言われた!!!!!

あれは私に言った!!!!!!!!(ほんとだもん…トトロいたもん…)

 

素直に一言で感想を言うと「わあ…本当にいた…」である。

正確に言うと、確かに見た、確かに泣いたはずなのに、あまり記憶にない。でも確かにいた。

正直、本当に私は…生で彼らを見たのか…?と思う。ずっと目の前にいたはずだが。幻だったかもしれない。本当にあそこにいた?でも見たらしい。どうやら見たらしい。キラキラした海を見たような記憶しかないけれど。

要領を得ないけれど、とりあえずFCは更新した。幻でもいいからもう一度会いたい。幻のように消えてしまうとわかっていてもあの一瞬の熱をまた浴びたい。

 

今まで、周りのジャニオタの「会いに行く」という発言に違和感を覚えていた。

会いに行くわけじゃないだろう、会ってくれてはいない。アイドルはそこにいるだけで、それを「見に行く」だけだろうと。アイドルにも「会う」という認識がないと成り立たない言葉だ。

美容院で髪を整えるのも意味がわからなかったし、服を新調するのも意味がわからなかった。

彼らを見る1人に過ぎないのにどうして「会う」という認識になるのか理解ができなかった。

 

でも、見終わってから思ったのは、もう一度「会いたい」だった。

確かに会いに行った。ただ見ていたわけではない。

この感覚の正体を考えると、要するに私が想像していた以上にアイドルとファンの間に相互関係があったから生まれたんだろう。(これはファンサのことを指しているわけではない。)

元々ある振り付けを再生するだけではない。その場の雰囲気に合わせて変化している。

シンデレラガールで平野紫耀くんが手を振るような振り付けの時に(おそらく「手を振って」といううちわを見て)振り付けではなく手を振ることを優先した瞬間があった。

変化しようもないと思っていた振り付けも、その場にいる人に合わせて変わることがあるらしい。

不変のPVなら家で「見て」いればいい。自分が、もしくは自分「たち」がいることで変化するたった1回だから「会う」という感覚になる。全く同じ観客が集まってもきっと同じコンサートは二度とない。我々は見ているだけではないのである。相互に影響を与えるなんて、「会う」以外の何物でもないのでは?

ファンサでなくても、そこにいる人たちの熱で、アイドルのコンディションも変わるのだと思った。

 

最初から大層かっこよかったが、メンバー紹介の曲で平野紫耀くんが、「でら好き(「好き」は口パク)」と言った時、完全に持っていかれた。え?持っていかれた。普通に好きになってしまった。意味がわからない。どうしてそんなことする?

 

 

細々とした感想

  • 関西弁を隠そうとしない永瀬くんが良い
  • キング!プリンス!ティアラ!というマジでよくわからないコール
  • なんというか、成長が楽しみだな…と思うMCだった(オブラート)。でも慣れてなさがとても良かった💋

  • ファンの方には申し訳ないんだけど岸くんがテレビで見る数倍バ…だった。ただテレビで見る数倍かっこよかった。体感としては岸くんのオタクが多分一番末期。ガチ恋が多そう。
  • ギオンリーの会場とは思えなかったな…(コラ…)
  • 記憶、マジで曖昧になる。全然残らん。マジで。すぐにメモしないと記憶消える。
  • 生き物としてかわいい。愛おしい。
  • えっ、無料で乳首見ていいんですか!?(無料じゃない)
  • 私が姉だ〜〜!次があったら腕組みして見ると思う。
  • ほぼ恋したけど35歳で独身のKing & Princeは見たくないからまあわりとそのうち結婚してほしいなと思った(個人の感想です)
  • オタクはちょろいので1人分空いているスペースを見ただけで涙腺が終わる。メンバーが互いを思い合う様が嫌いなオタクおるか?(おるかもしれん)
  • 見に来ている者共に優しい。
  • ここにいる人はみんな、自分が一番「彼」のことを好きだと思っている。一人一人に君が一番俺を好きだよと思わせる罪な存在だ。

 

 

席ガチャに勝ってファンサガチャに負けた

負けた〜〜!!

絶対もらえる方法ないの!?ソシャゲのガチャなら金をかければまあなんとか…なる…かもしれないがどれだけ金かければ私だけのために行動してくれるの!?なんでなんでなんで〜〜!!!ジタバタジタバタ

なんであんなにランダムに反応するの、パチンコかよ。

 

席は、本当にすごくて、同行者(嵐オタク歴15年)が発行されてすぐ「これは本当にやばい、私の言葉を信じていい」と手を震わせて教えてくれた。5メートルくらい先にアイドルいた。

遠くてもいいから一度しか隣通らなくてもいいから推しに一瞬私を見てほしかった気持ちと、多分遠かったら遠かったでめちゃくちゃ「近い方が良かった」って思ったんだろうな…という気持ちがある。

私の横を通った女性たちが「遠い席だったけどファンサもらえたからむしろ良かったよね」と言っていてぐぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬとなった。

 

ちょっと話は逸れるが、ファンサについて考えていて、パブロフの犬を思い出した。犬にベルの音を聞かせてから餌を与えることを繰り返すと、ベルの音を聞いただけでヨダレが出るようになるというアレだ。

これに関連して、「連続強化」と「部分強化」という実験がある。

ボタンを押すと餌が出てくる装置を猿に与え、ボタンを押すと餌が出てくることを印象付けると、猿はしばらくボタンを押して餌を食べるが、そのうち興味を示さなくなる。

一方、ボタンを押しても出てくる時と出てこない時があるように設定すると、猿は一日中ボタンを押すようになる。出てくるか出てこないかわからないのに。

保証されていない方が行動が定着しやすく、人はどっぷりハマり込んでしまうんだろう。

だから、もしかすると、必ずこちらを見てくれるとわかっていたら、アイドルのファンはすぐに飽きてしまうのかもしれない。

ファンサはパチンコと同じで、たまにしか与えられないからこそ中毒性が高い。ギャンブルである。

 

↑この気持ち、忘れずにいたい。

 

 

出しゃばる奴が得をする最悪のシステム

コンサートは見てもらうために出しゃばった人間が得をする最悪のシステムだな…と感じた。

めちゃくちゃ振られるクソ眩しい非公式ペンライト、アイドルが横を通ると当たり前のように頭上に掲げられるうちわ。治安もへったくれもない。警察はどこだよ。

それでもファンサされる。だから追っかけとかもいるんだろう。迷惑かけた者勝ち。視界に入ればそれで良いらしい。

全体の幸福は自分の幸福ではない。そんなもの当然である。

(こんなに口の悪いプリンセスがいるかよ。)

ただ、最悪なのは「全体が幸せになるよう一人一人がマナーを守ること」と「その人自身がアイドルに見てもらうこと」が同時に成り立たないこと。アイドルとファンの関係は、たった1人を数百人が愛することである。つまり、「全員が楽しむこと」と「自分が楽しむこと(個人を認識してもらうこと、愛を返してもらうこと)」とが致命的に噛み合わないシステムがコンサートなんだと思った。

 

 

孤独な片思い

いやマジで心臓強すぎない?1回でギブアップだわ。

なんで…えっなんで?なんで私のことは見てくれないのに隣の女にはファンサすんの…?えっ?てたった1回参戦しただけの私でさえ思うんだけど…。

え?なんで?こっち…こっちにもいるんだが?何が違う?顔か?なんでこんな乳くせえガキにバキュンするのに私にはしてくれないの?内面の醜さが外見に現れているから?(わかってんじゃん!)こっちも手を振ってほしいが…私がゴレイヌならファンサもらった女と位置交換してたわ。

 

好きという感情を持つ人、おそらく自分だけを見てほしいという独占欲を同時に抱く人が多く、アイドルという「より多くの人に恋してもらう」ことが前提となるシステムと相性が悪い。独占欲で「こっち見て!」が増えて過熱してアイドルの寿命が延びるわけだから。つまりコンサートとか最悪。

なんでイケメンにした?みんな好きになっちゃうじゃん。

 

この距離で片思いってなんだよ。むしろ片思いしたいならアイドルを推せ!というレベルだよ。ガチ恋にとってはこの世は地獄だろうな。

片思いさせといて振り向いてくれないのに会うなよ。気を持たせるなよ。なんなんだよ。罪な男かよ。

 

 

いつまで追いかけるか

私の思うジャニオタの特性は、ジャニーズに所属する以上自分の愛するグループ(または個人)への義務感を持つところにある。そういう人が多い。

私が推さなきゃ誰が推す?くらいの勢い。(もちろん全員がそうではなく、育てることに快感を覚える層や、単体推しだから脱退したらFC辞める層に愛がないというわけではない。)

一人一人の義務感が積み重なって、手堅い不動の層があるんだと思う。

この層がないと、例えばドラマで興味を持ってファンクラブに入ったはいいもののコンサートに当たらず更新しないとか、歌番組で興味を持ったけど飽きたとか、そういう人たちがどんどん抜けていくだけになる。

好きじゃなくなったからフェードアウトする層がいても大丈夫なのは、支えたいと思っているファンがいるからだろう。

 

私はそもそもが熱しやすく冷めやすく、広く浅くタイプで、普段いる漫画ジャンルでも、一つの作品に傾倒してグッズを集めまくるよりは、様々な作品を読んで自分の範囲を広げる方がメインの活動だ。

だから、多分、「私が根を張りKing & Princeを支えなければ」という意識は芽生えないと思う。(芽生えたら笑ってほしい。)

でも、今感じた熱は本物だし、飽きるまでは楽しく追いかけたいし、これからどんどん輝きを増すであろうかっこいい男の子たちを見つめていたいなと思う。

そして、たとえ飽きても、この日のキラキラしたステージを忘れずにいたい。

 

 

コンサート前の舐めたツイート(読む必要なし)

↑いやマジでもっと予習してから行け

 

 

コンサート後のツイート(読む必要なし)