つちや(仮)

大体当クールドラマ感想。たまに漫画、たまに旅、たまに雑談。

テセウスの船第5話あらすじ要約感想〜何度生まれ変わっても、また君を好きになるタイムリープRPG〜※原作ネタバレ前ワンクッションあり

人生が5回ぐらいあったらなあ そしたら

5回とも違う街に生まれて 5回とも違うものおなかいっぱい食べて 5回とも違う仕事して

それで5回とも…同じ人を好きになる

(BLEACHより)

 

 

ウ゛ワ゛ーッッッッ😭

 

前回の感想

 

 

 

第5話あらすじ(全然要約じゃない)

  • 証言者の登場を喜ぶ由紀を見て嬉しそうな心は、佐野に一緒に会いにいくことを提案する。会えば冤罪だとわかるはずだからと。承知する由紀
  • 被害者の集いにとんでもない奴が来たと藍(鈴)に愚痴るさつき。佐野の家族かもしれないが佐野の死刑のためだけに自分たちは耐えていたから死刑にしてもらわないとという言葉に真っ青になる藍。藍の反応を楽しむかのように喋るさつきは既に藍の正体に気付いている様子(監視カメラで藍の様子をずっと見ているため)
  • 証言者の松尾から心に電話。無実を証言する、あんなに大切なことを言わなくて申し訳ないと謝罪され、心は藍に喜んで報告する。藍は無実な証言者の登場に泣いて喜ぶが、その様子を監視カメラでさつきが見ていた(証言者の登場がバレる)
  • 由紀と東京駅で待ち合わせて佐野に会いにいく心。由紀はパワハラ編集長がひどいと愚痴りながら、「大変な仕事だけどどうせやるならやりたいことちゃんとやらないと!」と仕事に前向き。心は「心にもやりたいことちゃんとやってほしい」と言ったかつての由紀を思い出し、自分の妻じゃなくても変わらない由紀に嬉しくなる
  • しかし、「以前どこかでお会いしたことあります?(カフェでミルクティー頼んだこととか)」の質問には「会ったことなんかないよ」と答える心(でも悲しくなさそう)
  • 佐野との面会。「松尾」に心当たりはない。もう諦めないでほしいと言う心に、嬉しそうに従う佐野は由紀にも礼を言う

由紀「すいません、私、正直に言うと、佐野さんが冤罪かもしれないなんて考えたこともなくて。でも心さんに出会って、自分には見えてないものがあるって気付かされたんです。心さんと一緒に私もこの事件の真相を突き止めたい。

  • 面会の帰り道、31年前の事件にこだわる理由を聞かれてわからないと答える由紀。なら運命ですねと嬉しそうな心。しかし、松尾との面会への付き添いを頼むと「松尾の証言が取れたら正式に取材させてほしい」と言われて悲しい顔をしながら承知する心
  • みきお不在の日に藍を訪ねるさつき。昔の写真を見ながら「年月は人を変えるって言うけど、本当ね。こんな素直で真っ直ぐな子が、こんな大嘘つきになるなんて。佐野文吾の娘、佐野鈴でしょう?」と藍に詰め寄る。騙されてかわいそうだからみきおに言わない代わりに証言者を探るよう命じられる藍(みんな死刑を待ってる、証言者は邪魔)
  • 取材対象としか見られていないこと知り寂しそうな心に松尾から「娘に家族を巻き込むなと猛反対されたから証言の件は無しにしてくれ」と電話で追い打ち。振り出しに戻る
  • 藍に松尾の件を報告するが、仕方がない運命だと諦めている様子の藍。佐野を助けられる最後のチャンスだと言う心を置いて、泣き顔を見せないように去る藍(父親を助けたくないわけがないが、さつきに脅されている)
  • 一人で松尾に会いに行く心。由紀もついて行こうとするが、31年前の事件に張り付いて結果を出せない由紀に編集長は急ぎの記事作成を押し付ける
  • 藍は「証言はやめるらしい」とさつきに報告するが、いつ気が変わるかわからないから松尾の旧姓まで調べろとせっつくさつき
  • 数時間後、仕事を終わらせた由紀が松尾宅へ行くと、傘もささずに雨でびしょ濡れになりながら家の前で松尾を待つ心を発見。心が体を壊したら元も子もないと言う由紀に、絶対に諦めたくないと返す心

心「父さんを助けられる最後のチャンスなんです。31年間も一人ぼっちで家族にも会えずにずっと苦しんでた父さんにやっと見えた希望なんです。このまま父さんを殺人犯として死なせるわけにはいかない。俺のことなんてどうだっていい。なんとしてでも父さんを助けたい。もう運命だとか言って逃げてるわけにはいかない。父さんと約束したから。絶対証言してもらうって言っちゃったから。諦めるわけにいかない。」

  • 家の中から松尾が見ていることに由紀は気づき、「一人で頑張ろうとしないで。一人ぼっちにさせるつもりはない。一緒に突き止めよう」と言い、まずは家に帰って温かいシャワーを浴びて立て直そうと提案する
  • シャワーを浴びて、由紀の作った鍋を食べて笑う心を見て安心する由紀。一人で頑張るな、家族を幸せにするならまず自分自身を大切に、松尾さんも家族がいるなら最終的には心のことをわかってくれるという由紀の力強い言葉に、思わず「ありがとう由紀さん」と下の名前で呼ぶ心。下の名前でいいと言う由紀
  • 佐野に面会する松尾。松尾は佐々木紀子(長谷川の婚約者)だった。佐野は証言の礼を言うが、証言できなくなったことをどうしても謝りたくて来ただけだと言われる。佐野は佐々木が31年言えなくて苦しんだことに理解を示し、何かを守るためには何かを犠牲にすることもある、十分苦しんだからあとは自分を大切にしなさいと許し、来訪に感謝する
  • 松尾の居場所を見つけたさつきは、藍を連れて釘を刺しに向かう。「佐野の娘と名乗って証言するなと言え。それでも渋るなら得意料理の芋羊羹を渡してきて。」と言うさつきを藍は訝しむ。羊羹に何を入れたのか、こんなに止めるのは証言されたら困ることがあるからなのかと尋ねると、別に行かなくていいが夫にバレたら嫌だろうと脅される。最初から選択の余地はなかった
  • 松尾が証言することになったから自宅に会いに行くという心からのメッセージをさつきに見られる藍。各々松尾の家に急ぐ
  • 心が先に到着したが、藍も到着し、2人で話を聞くことに。このまま言わずに死んだら後悔するから知ってることは全て話すと言う松尾
  • 松尾の証言

長谷川(竜星涼)に、ある人に頼まれたから青酸カリを持ってこいと言われ、最初は断ったが日頃からDVを受けており怖くて逆らえず、結局青酸カリを工場から盗んで渡した。

直後に明音が行方不明に。長谷川は「明音ちゃんを殺せなかった。指示通りにできなかったから俺はもう終わりだ」と遺して青酸カリで自殺。

松尾(佐々木)が罪悪感と恐怖で生きていくのが辛くて自殺しようと雪山へ行くと、金丸が犯人に殺されるのを見た。

犯人の姿は見えなかったが「未来のことが書かれたノートがある」という声は聞こえた。

  • 声から予想した犯人の名を言おうとしたとき、藍が持っていた錠剤を(さつきの作戦で)飲み込んで倒れ、救急車で心と藍は病院へ
  • 藍と心がいなくなって松尾の家に上がるさつきは、大事なこと隠してたんだから今明かしたら叩かれる、佐野のためなんかに自分を犠牲にするなと言う。もう自分から逃げたくないと言う松尾に、さつきは藍が忘れた芋羊羹を渡す
  • 病院で藍の容態は安定したが、由紀からの電話で松尾宅に戻った心は、松尾が亡くなったと知り絶望する(さつきも倒れて救急車で運ばれる。怪しまれないために一緒に羊羹を食べたか)

心「もう父さんを助けられない。姉ちゃんの言う通り、俺らはこういう運命だったんだ。何してもどうせ何も変わらない。」

由紀「諦めるんですか?お父さんと約束したんですよね?何をしてでも助けるって、もう運命から逃げないって。私は、諦めません。この理不尽な運命ととことん戦いたい。あのとき心さんを一人にさせないって決めたから。」

  • 思わず由紀を抱きしめる心。優しく抱きしめ返す由紀
  • 計画通りにことが進み、病院のベッドで笑うさつき

 

 

 

主観による評価

★★★★★

 

どんなに違う人生を歩んでいても同じ人に同じように惹かれてしまう運命が、切なくて眩しい。

だって、こんなに同じように好きになるのに、同じ人じゃない、なぜなら由紀はこの世界で心のことを好きではないから。(もちろん憎からず思ってはいるが、まず取材対象だから。)

こんなに「あの」由紀と同じなのに、今は自分のそばにいない、この世界では自分と出会わなかったことが苦しくてしかたない。

だから由紀と呼ばないようにして、前に会ったことがあるかと聞かれても冷静に「ないですよ」と答える。

それなのに一番苦しい時に一番ほしい言葉をくれたら抱きしめてしまうよ。

だって心さんにはあの頃の記憶がある。

まだ由紀を愛しているから、目の前で「あの」由紀と同じような優しさを見せられたら、抱きしめてしまうよ。そりゃそうだよ。

前は抱きしめたい時に素直に抱きしめられる関係だったんだから…。

「前は抱きしめていい関係だったのに今はそうじゃない」という葛藤を振り切るような苦しそうな表情がとても良かった。

そしてそれに応える由紀に泣けた。

だって由紀には記憶がないのに。記憶がないのにもう一度支えようとするのは魂の記憶であり運命じゃん。

原作にはなかったオリジナル展開で、

心さんが別人と分かっていながら好きになってしまう過程、

別人でも同じ考え方をする由紀、

そして別人で記憶もない由紀も運命に導かれるように記者になり31年前の事件を追い心さんをただの取材対象以上に思い始める様子。

前と同じ未来に収束するから優しくて温かい、でも前と違うから切なくて苦しい。

 

私たちは第一話の前の心さんと由紀を知らない。

でも多分、こうやって寄り添うようになったんだろうと思える丁寧な描写で本当に素晴らしかった。

原作にはない素敵な補完だった。

どんな人生でも、どんな関係でも、心さんを勇気付けるのはいつだって由紀なんだな…。

 

親子として過ごしたことがないはずの佐野と心さんのやりとりが、まるで親子みたいなシーンも苦しかった。

心さんと由紀とは違い、二人とも記憶があるはずなのに、親子としての記憶はない。

捕まらなければ、こういう親子になっていたんだろうな。

心さんの知っている佐野は、31年前の佐野だけだしね。

 

ハラハラドキドキ、緊迫感が流れる一方で、

改めて由紀に惹かれる心さん、心さんを支えたいと思った由紀、佐野の優しさに心が温まる回だった。

 

まあでも名前くらい言えるやろ!!

お姉ちゃんが倒れても!!!!名前くらい言えるだろ!!!!

なんで「じゃ、名前だけは後で聞かせてくださいね」で満足できるんだよ!!!!!!!!

名前なんか一瞬じゃねーか!!!!!

(いやストーリーの展開上仕方ないのはわかってるよ!!!!!!でもさ!!!!!言えるよね!!!!!!!)

 

 

 

原作ネタバレあり感想/原作との違い

今回は、原作7巻まで。

前回の記事も参考に。

 

-由紀

由紀は未婚…ということでいい?

東京駅での待ち合わせに遅刻した時に、「子供を保育園に連れて行っていて」とでも言うのかとハラハラしていた…編集長に怒られてるだけだった…良かった…。(いいのか?)

原作よりもドラマの方が、出会い方が違っても魂が同じなら再び惹かれ合う感が強くて好み(というより原作の記者世界線の由紀は心さんに惹かれている雰囲気がない)だから、これでバツイチ子持ち設定が生きていたら辛い…そうやって落とすぐらいならあんな素敵なハグシーン入れないで欲しい…。

オリジナル要素が素敵だから…。また新たに恋をして欲しい…まあどうせ再び惹かれあったくらいで霧に包まれると思うけど(笑)

  • 由紀はバツイチ子持ち。再び惹かれ合うことなく霧に包まれ過去へ
  • 由紀は未婚。なぜか懐かしい気持ちがして(記憶の残る心だけでなく)由紀も心に惹かれるが、霧に包まれ過去へ

どちらのほうがより残酷かっていう話だな。

もう一度両思いになってから離れ離れで自分のことを好きになってくれた記者の由紀には二度と会えないドラマの方がある意味残酷かもしれない。

 

-その他

原作では6巻冒頭で藍と心が母親たちの墓参りに行き、その後佐野と面会。

心と藍はそこで証言者の佐々木紀子の存在を知る。

(原作ではドラマ4話被害者の集いのシーンが存在しないため、自発的に佐々木紀子が弁護士に連絡した。)f:id:tonsemgarden:20200217204933p:image

面会後に心は藍の夫がみきおだと知る。

f:id:tonsemgarden:20200217205649p:image

取材という名目で由紀に会う。3回目。全然仲良く無い。

そこで佐々木紀子の話をする。その話を盗み聞きされて木村さつきに佐々木紀子が証言しようとしていることがバレる。

 

 

 

  • 刑務所で由紀を紹介したシーン。もし原作の通り、「幸せに育った心さん」が「同僚の岸田先生」を実家に紹介するシーンがあったとして、同じやりとりが行われたら泣いてしまう。

 

  • 鈴が家庭崩壊までを思い出すシーンはやはり無い。個人的には、「心先生に似ている」と藍が心に言うシーンはほしい。(ツイッターで、「あれだけ31年前の心は先生と似ているのに誰も思い出さないの?」と言われていて、確かになと思った。)

 

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