つちや(仮)

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アライブ がん専門医のカルテ第7話あらすじ要約感想〜今週最終回じゃね?来週から何やんの?〜

怖いんだが…。

 

前回の感想

 

 

 

第7話あらすじ

  • 膀胱癌が肺に転移した武井の診察。家族同席でと頼んだのに息子を連れてこなかったため、武井一人に肺への転移を告知する恩田。武井は仕事があるから入院できないと言う。外来で使用できる抗癌剤を提案する恩田
  • 恩田は梶山に、調査委員会に須藤の件を報告したと伝える。伝えて良かったのか聞かれ、もちろんと答えるが元気のない梶山。当事者である梶山は調査委員会の聞き取り調査に赴く
  • 武井は診察にどうしても息子を連れてこない。診察後も一人病院に残る武井を結城が発見。検索結果の余命1年半は本当なのかと聞かれ、押されて「統計です」と答えると、肩を落として去る武井
  • 須藤からの直接面会の打診を断る恩田。家では息子と楽しそうに料理する義父の姿を見ると、死の真相を言えない
  • 武井が診察をすっぽかす。自分が余命を伝えたせいかもと言う結城。恩田は結城を連れて武井家に謝罪に行く。「心配だからと言われて伝えたら不安を煽るだけだよ」と説教
  • 武井は仕事で診察に行けなかっただけだった。無理やり聞いたことを謝る武井。恩田は、余命は中央値だが今までと同じ生活は無理だから今後の過ごし方を考えようと提案する
  • 2階に人の気配を察知する恩田と結城。息子が在宅中ならと会話を求めるが、武井は求職中で忙しいからやめてくれと頼む。息子が仕事を見つけるまでは生きていたいと言う。武井も息子に見合う求人情報を探していると言って見せたファイルには、大手企業の5年以上前の求人情報ばかり
  • 息子の仕事も大切だけど自分の体を気遣ってほしいと頼む恩田。ファイルから、息子の求職の期間が長いことを察していた恩田と結城。帰り道、「過度な親の期待でそうなる気持ちはわかる」と言う結城は、父親が病院に残っていたのは息子と家で顔を合わせないようにしているからだろうと推察する。恩田は、現実を受け止めることの難しさを語る
  • 結城と恩田が帰ったあと息子に話しかける武井。息子は部屋から出てこない
  • 調査の中間報告を受ける恩田。医師個人に責任を問えないから医療過誤認定は無理らしい。「医者ならわかるだろうけどこのレベルの出来事は珍しくない」と言われ、「医師としては理解できます。でも、遺族としては全く納得がいきません」と答える恩田
  • 義父に、匠の手術に問題があったから調査中と伝える恩田。今まで黙っていたことを謝ると、気遣ってくれたんだろう、起きたことを教えてくれと言われる
  • 須藤、次の教授会で教授就任が決定すると院長に言われるが、退職を願い出る
  • 中間報告を梶山にも伝える恩田。自分の聞き取り調査では、自分の位置からは(縫合跡が)見えなかったと言うしかなかった梶山。医療過誤認定できないなんて納得できるわけがないよねと謝る梶山
  • 武井が救急搬送される。息子もついてきた。容態が安定してから、恩田は息子に話しかける。父親が病気なのはなんとなく知っているらしいが、顔も合わせず帰ろうとする

恩田「こんな状況なのに喜んでましたよ、お父様。『息子が救急車を呼んでくれた』って。もしあなたがいなければお父様は助からなかったかもしれません。お父様はこれからどんどん人の手が必要になります。これからのためにもお話をされた方がいい。」

  • 先日家を訪れた人だと察した息子は、このままでいいとは思っていないけど母が死んでから10年話していないから何もできないと話す。求人情報の束の話を持ち出し、父親は何もわかっていないと言う息子に、どうしたらいいのか父親もわからないけど息子のために必死なんだと説得する恩田。それでも帰ろうとする息子に、結城は手続きに必要だからと保険証を持ってくるように頼む(もう一度来る口実)。目が覚めて息子が病室にいなくて寂しそうな武井
  • 梶山は須藤にずっと黙っていた理由を聞く。梶山が乳がんになったとき、ずっとそばで支えてくれたのは須藤だった

梶山「私、先生のこと信じてた。だからずっと考えないようにしてた。でももう目を逸らさない。心停止になった責任が私にあると思い込ませたんだよね?これだけはどうしても調査委員会に言えなかった。でも報告する。さよなら。」

  • 武井の息子が頑張って保険証を届けに行くと、受付に武井という人が来たら呼ぶよう頼んでいた結城が現れ、病室まで連れて行く。保険証を父に押し付けると、武井はすまなかったと謝る。去る息子を追いかけて保険証の礼を言う結城。「保険証持ってくるだけのことが僕にとっては死ぬほど辛いんです」「お父さんもわかってますよ」「わかってないよ」「求人情報のファイルを見て、一生懸命あなたのこと考えてるんだなと思いましたよ」「どこがだよ」
  • 帰宅してファイルを開くと求人情報がプログラマーばかりであることに気づく息子。母が生きていた頃に、どんな仕事を探しているのか聞かれ、プログラマーと答えたことを思い出す。一度言っただけのことを頼りにしてずっと探していた愛に気づき泣く息子
  • 須藤が恩田家に謝罪に来る。死の原因は全て自分にある、謝って済むことではないが手術であったことを伝えに来たと言う須藤に座席を促す冷静な義父

手術が始まってまもなく出血。梶山は肝臓の圧迫で出血を止めることを提案したが、須藤は自分で縫合する自信があったし、実際縫合で止まった。しかしその結果、血管を狭窄させた。失敗だと認められなかった。それが間違いだった。結果、梶山に全てを背負わせた。

  • 「梶山先生にちゃんと伝えていれば助かったかもしれない。あなたのそのくだらないプライドのせいで夫は…」と責める恩田にも、全責任は自分にあるのに自分のせいと認めたくなくて逃げていたと正直に告白する須藤。これで責任が取れるとは思っていないが関東医大を先程辞職したことを伝える

恩田「須藤先生、あの時あなたはどんな気持ちで私たちに死亡時刻を告げたんですか。どういう気持ちで匠を診てたんですか。私たちはあなたに縋っていた。どういう気持ちだったんですか。」

  • 感情的な恩田とは対照的に、医者は続けなさいという義父

義父「"この過ちを背負い、これからも多くの命を救え。それがあなたにできる償いだ。"安いセリフだが、昔こんな脚本を書いたことがある。

これからあなたが何千何万の命を救おうとも医者をやめようとも匠は生き返りません。

許せれば私たちも楽になるけど無理です。だから許すことは諦めます。

私は匠の死を死ぬまで嘆き、あなたへの怒りを抱える。それが本心。

こういう人間がいることを忘れないで欲しい。」

  • 記者・関河に会う恩田。明日発売の記事は、須藤を糾弾する予定だったが、須藤が自らの罪を告白する記事になった。全ては自分の過信と腐心だという内容
  • 医療過誤と認定されない事故、医者と遺族のどちらの立場もわかるから大変だったでしょうと慮る関河。関河はかつて医学部だったが、実習で患者に知らされない情報が多いことを知って納得できなくて中退してジャーナリストになった。当時は医者や病院の不正だと思ってたけど、いろんな先生と出会って、それが不正とは言い切れなくなった
  • 辛い事実だったけど関河のおかげで真実を知ることができて感謝してる恩田
  • 武井が家を出ると息子もついてきて、治療方針を家族で考えるようになった
  • 須藤が謝罪に来たことを梶山に話す恩田

恩田「逃げ続けてたけどずっと責任は感じていた。薫先生だけに責任を押し付けるつもりはなかったんだと思うよ。」

梶山「心先生には言わなくちゃね。わたし、須藤先生と…」

恩田「言わなくていいよ」

  • 泣く梶山を慰める恩田。恩田が去った後、梶山は退職願を取り出して、さよならと呟く(須藤へ?退職願へ?来週の予告にはいる)

 

 

 

主観による評価

★★★★☆

 

「医療ドラマ6本乱立!勝者は?」的な記事を読んでいたら「アライブは敗北。暗すぎ。」みたいなことが書いてあったんだけど、暗さの奥に確かなメッセージと、真摯に「がん」と向き合う姿勢があるので、敗北なんかしていないんだよなあ。

お医者さんもアライブを勧めていたという話も聞くし、「がん」という暗くなって当然のテーマの中から希望を見出すところが私は好きだな。

 

今回も、がんとは一見関係のない親子関係の改善が根底にあった。

がんが発覚して、向き合って、逃げて、それでもやっぱり逃げてはいけないと父を見つめる息子。

 

須藤が謝罪に来たことと共通して、逃げたい現実から目を背けていてもその影はずっとついてくることが描かれていた気がする。

 

武井の息子は、ここで父の病気に向き合わなかったら、父が死んだ後もずっと「父親に向き合わなかった自分」を内側に抱えて生きていかなければならない。

須藤も、人にミスも罪悪感も押し付けて教授の椅子に座ったら、ずっと「臆病者」のレッテルを自分で貼り続けないといけなくなる。誰も何も言わない分責めるのは自分だけだから。

 

向き合ったからと言って現実は変わらない。

武井の息子が職を手にしたわけじゃないし、匠は生き返らない。

 

それでも人は「逃げたくない」と考えて、変えられない現実を見つめるからすごい。

逃げていたらずっと「逃げたという事実」とともにしこりとして残り続ける。

変えられなくても、向き合うことで、その記憶を自分の一部にできるのかもしれない。

だから人は「逃げたくない」と考えるのかな。

 

梶山先生が恩田先生のそばにいることを決めたのもきっとそういう理由なんだろう。

義父が、許せないけど須藤に医者として生きることを望んだのも、同じだろうか。(強い人だな、と思った。強くありたいだけかもしれないが。)

 

 

最後、不倫を告白しようとした梶山先生を「言わなくていいよ」と包み込んだ恩田先生。

二人はやっと純粋な友達になれたのかな。そう思いたい。

 

 

 

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