つちや(仮)

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テセウスの船第6話あらすじ感想〜全ての推理ものは報連相を怠るな〜※原作ネタバレ前ワンクッションあり

ジエンドォォォ!の打ち切り感…。

 

前回の感想

 

 

 

第6話あらすじ

※原作7巻途中〜8巻途中

  • 佐々木紀子の死に打ちひしがれる心に、藍は無事という連絡がくる。心と由紀が病室に向かうと、刑事が「木村さつきと村田藍の証言が食い違っている」と話しているのを耳にする。木村さつきは、藍がさつきと紀子に毒入り芋羊羹を食べさせたと証言していた
  • みきおに真相を知られたくないなら心に佐々木紀子の証言を聞かせるなとさつきから脅されていたことを明かす藍。佐々木紀子を殺してまで心に証言を聞かれたくないということは、木村さつきが真犯人なのではと思い到る心・藍・由紀(自分が真犯人と証言されないように先に口封じした)
  • 優しそうなさつき先生はなんだったのかと心が悩みながらさつきの病室へ向かうと、さつきは病室で死んでいた。傍らにはオレンジジュースがあった。確実に疑われると思った心は逃げる(監視カメラには映る)
  • 田村心宛に届いた手紙に、31年前と似た絵柄の気持ち悪い絵が入っており、真犯人がそばにいることに気づく心。由紀は警告と考える
  • みきおに木村さつきの家を案内される心。藍を苦しめたことを謝られる。(藍には今会いたくないと言われているらしい。正体がばれたから?)さつきの部屋には心に届いた絵と似た気味悪い絵が壁一面に飾られており、シアン化カリウムのカラ瓶もある。共犯がいたのでは?と疑う心
  • 身寄りのない自分を引き取った優しい母がそんなことするわけないと言うみきお。病室近くの防犯カメラには、小柄で小太りの眼鏡をかけた男が映っていた
  • 犯人は必ず突き止めるとみきおに言う心。さつきの手帳をもらい、手帳に載る当時の音臼の人々を訪ねるが、なかなか小柄で小太りの男はいない。見つからなくて落ち込む心を、由紀は「次会う人がその人かもしれない」と明るく励ます
  • 由紀の右手の指輪を見た心は、「俺の友達にすげえヘタレな奴がいて」と、前の世界線の自分のプロポーズを語る。由紀がなくした祖母の形見の指輪の代わりに婚約指輪を贈った話。「この指輪も祖母の形見なんです。時々ふと感じるんです。心さんって、なんか、初めて会った気がしないなあって」
  • 弁護士からの呼び出しで、佐々木紀子と木村さつきの話をしに佐野のもとを訪れる心。また二人も殺されて悔しそうな佐野。佐野は、金丸が殺された日、金丸が重要な証拠を探しに行くと言っていたこと、金丸の部下の森刑事が「金丸は明音の首のあざをずっと気にしていた」と言っていたことを心に伝える。首に残された絞められた跡が、どうしたら「こう」なるのかわからないと言っていたらしい。意味はわからないが、手がかりがあると考える佐野と心

心「次は絶対いい報告持ってくる!」

佐野「心さんがいなかったらもう諦めてたよ。俺の息子が心さんでよかった。」

  • 由紀と心が森刑事を訪ねると、亡くなっていたが資料は残っていた。首のあざの形の謎は解けず、小柄でメガネの男を地道に探すことにするが、由紀に編集長から「記事にクレームが入ったから戻れ」の連絡。一人で次の元音臼住民に会いに行った心は、田中の息子(正志)が小太りだった気がすると言われる
  • 由紀に連絡した後、父の無罪が証明できるかもと期待して田中正志に会いにいく心だったが、田中は家の中で殺されていた。直後に来た警察に怪しまれ、事情聴取のため連行されてしまう
  • 取調では、事情を説明しても疑われ、さらに「殺したのはお前の父親だ。父親と似て面の皮が厚いな」と貶される心。「佐野は殺してない。31年前もこのような不当な捜査で真実を見つけられなかった。ちゃんと調べれば俺たち家族もバラバラにならずに済んだのに。真犯人を見つけるからここから出せ」と叫び暴れ、勾留される心
  • 田中の遺体発見を仕事中に見たニュースで知った由紀が、不当に拘束された心を助けるために、田中のアパートの防犯カメラ(あのクソぼろアパートによく防犯カメラがあったな)の映像を持って警察署へ突撃したおかげで釈放される心。防犯カメラには、心より前に怪しい人物が映っていた。人物はフードを被っていて、誰なのかはわからないと言う由紀
  • 警察署の前で待ってくれていた由紀に、助けられてばかりだと言う心。「こっちも必死に戦う心さん見てて勇気づけられている。でもとりあえずゆっくり休んで」と返す由紀
  • 心に、「木村さつき」から気持ち悪い絵が送られてくる。絵には「3月8日 END」の文字。日付は明日。絵をみきおに見せた心は、明日自分を殺して事件を終わりにするという犯人からのメッセージだと思うと話し、絵に書かれた慰霊碑に明日行くと言う。危ないとみきおに言われるが、逃げるつもりのない心。みきおもついて来たがるが、藍のために危険に巻き込めないと断る
  • 由紀を呼び出す心。特ダネと前置きし、タイムスリップした男の話をする

平成元年、21人を毒殺した男の子供として生まれた男は、事件に向き合わなかった。そんな彼の背中を押したのは彼の妻だった。あなたのお父さんだから信じたいと言い残してこの世を去った。

男はようやく父の事件と向き合う決意をして現場を訪れたが、タイムスリップしてしまった。

タイムスリップした先で初めて、本当はあたたかい自分の家族を目の当たりにして、真犯人を見つけて事件を食い止め、父と家族の未来を守ろうと決意した。

でも事件を止められないまままた現代に戻り、さらに最悪の未来を見つけた。

でもそこで出会った。亡くなったはずの妻に。

その妻は、かつて男が浜辺でいけてないプロポーズをしたときに、大笑いして、でも言ってくれた。「ありがとう、こちらこそよろしく」って。どんなにつらいことがあっても、彼女が目の前で笑ってくれるだけで救われた。前を向けた。

こんな話、信じます?

  • 由紀が「その男性は、心さん、そしてその妻は、私。違いますか?」と尋ねると、心は黙って「YUKI to SHIN」と刻印された指輪を見せる。今日までずっとつけていた指輪を。由紀は泣いていた

心「ありがとう、信じてくれて。」

由紀「たしかに、超特ダネ。でも、記事に書けません。私の胸に、大切にしまっておきます。」

  • 明日、事件解決につながる大事な用があると言う心に由紀は同行を申し出るが、明日は一人で行くと言う。でも用事が済んだら会いに行く、そしたら今度は自分が鍋を作ると約束する心。楽しみと答える由紀のもとを去る心の様子を見て、また会えるか念を押すように確認する由紀。心はうなずいて再び歩き出す

もう一度会えたら、そのときは伝えるよ。俺は、由紀とまた、一緒に生きていきたい。

  • 慰霊碑の前に心が一人で立っていると、勝手に来たみきおが現れる。もし犯人が現れたら殺すのかと尋ねるみきおに、心は自首させると答える。「そりゃ無理だよ、心先生」と言ったみきおの方を振り向くと、車椅子のはずのみきおは立ち上がっていた
  • みきおはナイフで心を刺す。歴史に残る完全犯罪をやり遂げたのに今更犯人と名乗り出るわけがないと笑うみきお。明音の首の小さくて薄いあざは子供の指の痕だったと気づく心。みきおが明音を殺そうとした
  • なぜあんなに殺したのか心が聞くと、気になるならもう一度タイムスリップして子供の頃のみきおに聞けと言われる。心が余計なことをしなければ、さつきと田中は死なずに済んだとも
  • 自首を促す心に、みきおは「死刑は嫌。勝ち負けは神様が決める。お前は負けだ。これで時間は終わりだ」と叫び刺そうとするが、パトカーのサイレンの音で手を止める。警察が来ると言う心に、こんなところに来るわけがないと返すみきお。ここに犯人が来ると言って呼んだと言う心に、証拠などないと余裕の表情のみきお。心はボイスレコーダーを取り出し、録音していたことを明かす
  • ナイフを持ったまま去るみきお。刺されて動けない心はそのまま霧に包まれ、平成元年に戻る。目を覚ますと、知らないベッドに横たわっていた。目の前にはオレンジジュースが置かれている。子供の頃のみきおが、自室でボイスレコーダーの音声を聞いている

 

 

 

主観による評価

★★★★☆

 

せいや…。

「そんな真剣な顔せんでええのにw」と思っていたが、なんか意外と重要だった…せいや…死んだ…特殊メイクで喋れずに…。

 

由紀に「田中正志に会いに行く」と伝えていたからこそ、由紀がニュースを見てすぐに警察署に心さんを行けたんだと思うと、報連相って大切だな…と痛感。

全ての推理物や刑事物は、次の行動をバックアップとして誰かに伝えてから動いてほしいな。

そうすればフォローができるだろ!

 

前回から引き続き、オリジナル要素によって、原作の「違う世界線で関わる由紀と心」が恋愛物語になっているのがとてもいい。

(以下は原作と基本的に同じだからネタバレにならないのでここに書きます。)

由紀がおばあちゃんの指輪してるけど、プロポーズのエピソードやらないのかな?と思ったら、原作と同じ背景があったし、さらに「へたれな友達のプロポーズエピソード」として由紀に話すというオリジナル付加がされていて良かった。

原作だと、心さんが警戒心のある由紀(原作の由紀は別に心さんに惹かれていない)に「おばあちゃんの指輪見つかったんだね」とうっかり話して、怪しまれて(笑)、プロポーズのシーンは心さんが思い出すだけだった。

それを、どうしても話したくなっちゃった心さんが「友達の話」として今の由紀とシェアするのが良かった。

由紀はわからないのに、「俺たちこんなんだったんだよ」って言いたい心さんは、恋をしているんだってよくわかる。

 

そして、由紀と心さんのお別れのシーンは完全にオリジナル。

原作よりも「もう一度恋をした」要素が大きいからこそ増えたシーンなんだろう。

大満足。

記憶がない由紀が、荒唐無稽なタイムスリップ話を信じる。

「信じたい」と思っていることが、「信じてほしい」という心さんの期待に応えたいと思っていることこそが、由紀もまた心さんに惹かれていることの証拠だろう?

そうじゃなかったら、こんなんなってたかもしれんぞ。

タイムスリップを馬鹿らしい嘘だと思われていたらありえたんだぞ。

 

あと、金丸が明音の首のあざに疑問を持っていたというのも良かった。

心さんがみきおと戦いながら、「あれはそういうことだったのか!」と今更ながらわかるシーンがいい。刑事物みたいだ。

今わかってどないすんねんという感じではあるが。

あと、原作では散々怪しいシーンが描かれたみきおの、「怪しいフラグ」が完全に撤廃されたおかげで、慰霊碑の前まで「みきおに二面性がある」印象を持たずにいられたのは良かったなと思った。

見るからに怪しい原作も面白いけどね。

 

予告から察するに、心さんの母親を殺そうとするようだが、心さんの存在がと生まれないようにするの、自分の作戦を遂行するのに一番正しいからすごいな。

賢いぞ、みきお。

 

余談。

今回、公式タグあんまり見てないんだけど、「心さん馬鹿扱い」「由紀は最高」ってムーブが起きていることを今日知った(笑)

 

 

 

 

 

原作ネタバレ/原作との違い

「犯人は原作とは違う」って、なんやねん(笑)

おんなじやないかい!

それでも「犯人は違う」と言うのであれば、もしかしたら、

  • さつき、みきお以外にも共犯者がいる
  • みきおの犯行を止めた結果、他の誰かが遂行する→犯人が別の人間になる

という展開の可能性もあるかもしれない。

あと4話は残っているはず。

解決編だけで終わるのかもしれないけど、原作とは違う形で度肝を抜かれるかもしれない。

 

まあでも、流れは全然違うけど、同じ展開になっているね。

 

今更だけど、原作では「取り出された目玉」が殺された人数の象徴として何度も出てくるけど、グロいからドラマでは表現されていないんだろうなあ。

 

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「心先生と似てる!」は誰も言わなかったなあ。まあいいんだけど。

 

原作では心さんは、藍が「真犯人はお腹の子が一番望んでいない人(父親であるみきお)」と言うことで真犯人を知る。(そもそもそこまでの流れも違うが。)

だから心さんは、真犯人を知った状態でみきおに会いに行く。

だから…あんな…騙し討ちで刺されない…。

まあ、タイムスリップの方法を聞かれ、答えなくて、つかまりたくないみきおに刺されるから結果は同じなんだけど(笑)(笑えない)

 

今この段階で「騙し討ちで刺される」シーンを済ませてしまったら、最後の幕切れで「騙し討ちで刺される」が使えないのでは?とちょっと思った。

二番煎じになってしまうというか。

まあ、原作でも、慰霊碑の前で刺されて最後も刺されるんだからいいのかな。

 

これを考えていて思ったんだけど、このドラマ、原作から本当に大きく変わっているから、終わり方も原作と違うかもしれない。

心さんが死ぬきっかけとか。

原作では事件を食い止め、みきおに刺され、死ぬ。母親から生まれた心さんは、何も知らず健やかに育つ。

新たな人生を歩むためには、心さんが生き続ける展開にはならないだろうし…。(母親のお腹の中の心さんが健やかに育つために、大人として平成元年に戻ってきた心さんは一度死なないといけない。)

いや、もしかすると、もう一度霧に包まれて戻った「現代」で、佐野が殺人犯じゃない世界線になるのかも?3つの世界線の記憶を有した心さんが、32年以降を生きるのかも?

ただ、その場合心さんは結局温かな子供時代を経験しないことになるけど…。温かい記憶を知らないままかもしれないけど…。

そんな複雑で悲しい終わり方をするくらいなら、原作と同じでいいかなあ。

佐野が殺人犯だった世界線が存在することなんて知らない、生まれてからずっと幸せな心さんのままで。

 

ちなみにさつきは、f:id:tonsemgarden:20200223221831p:image

最愛の息子にだまされて死ぬ。

この辺りの補完はドラマではないだろうか。もう過去に戻ってしまったし…。

 

あと、ドラマで驚いたのはボイスレコーダーを持ち出したこと。

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そもそも警察が来てくれるかわからなかったから、原作では、「俺人を殺します!」という通報で警察を呼んでいた。

 

この設定は無くなっていてマジで良かった。

 

 

 

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