つちや(仮)

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アライブ がん専門医のカルテ第10話あらすじネタバレ感想〜もう梶山薫に試練を与えないで〜

世界、梶山薫にだけ残酷すぎんか?

 

前回の感想

 

 

 

第10話あらすじ(放送翌日更新)

  • 民代との写真を壁に飾る恩田。膵臓癌患者の佐伯は、抗癌剤の効果が見られ次はオペの段階だったが、弟が膵臓癌手術の実績がある(スペシャリストがいる)有馬総合病院に転院させると言い出した。佐伯は困っているが、弟は知人が勤めているから兄のことを話したら受け入れてくれたと言う。恩田は、進行が速いからオペは早めにと伝言を頼む
  • 会社経営者の弟に癌を隠していたらしい佐伯。梶山も、評判の良さを踏まえて有馬総合病院でもいいかもと恩田に言う。膵臓癌は初期は自覚症状がなくて、見つかった時には手遅れなことが多いから、有馬総合病院に比べると横浜みなとの実績は少ない。いずれにせよ今回の症例は梶山でも難しいレベル
  • 阿久津は研修医に進路を尋ねるが、結城は外科、夏樹は小児科と変更なし。恩田は好きに悩むことを推奨するが阿久津は焦る。阿久津は恩田を呼び出し、国立がん医療センターからお呼びがかかったことを伝える。阿久津が推薦した。恩田のおかげで横浜みなとを選ぶ患者は増えたし、留まってほしい気持ちもあるが、最新の知見や研究ができるし、腫瘍内科医として多くの人を救うためにも上を目指して欲しい。恩田のやってきた、様々な家庭に合わせた治療をできるよう腫瘍内科を強化するために人手が必要だから、恩田からも研修医を説得してほしいと言う
  • 恩田はこのことを話そうと梶山を食事に誘うと、梶山も例の記念日を恩田と過ごそうと思っていたから誘うつもりだったと言う。楽しく食事の内容を決める2人
  • 抗癌剤治療中の佐倉を結城が担当する。佐倉は民代や小山内で勇気づけられたように、自分も誰かを応援したくて、ピアサポーターになるための勉強をしている。治る前から気が早いかと照れる佐倉を、目標がちゃんと見えていてすごいと褒める結城。結城も頑張っていると佐倉
  • 有馬総合病院の理事・結城美紀子が恩田に謝罪に横浜みなとを訪れる。佐伯に直接転院を断りにきた。現場の医師が受け入れを承諾したが、有馬総合病院にもオペ待ちの患者がいるからすぐに手術できないし、状態が悪いから横浜みなとですぐにした方がいいと言う。それを言いにわざわざ来たことに驚く恩田に、一度承諾したから当然だし息子の職場も見たかったと言う結城美紀子。研修医の結城の母親だった
  • 抗癌剤治療を終えた佐倉は、帰る前に結城を気晴らしのカラオケに誘う(悩んでいるように見えたからだろう)。驚く結城に、困らせたことを謝る佐倉。返事をもらう前に結城母が現れ、挨拶するが帰れという無言の圧力で佐倉はその場を去る。「患者さんとの距離の置き方ぐらいわかってるわよね?」と言う母に、結城は怪訝な表情。今晩実家に帰るように言われる
  • 転院を断られた佐伯の弟は有馬総合病院で順番を待ちたいが、梶山は急いだほうがいいから横浜みなとでのオペを勧める。ここで兄を救えるのかと嫌味を言う弟に、梶山は最善を尽くすと答えるが、約束はできないんですねと痛いところを突かれる。金で順番を動かすと言う弟に、佐伯は梶山と恩田に任せると言う。心配する弟だったが、自分の体のことは自分で決めると言う兄。弟は人間ドックも自分が金を出さなければ受けなかったのにと怒る。恩田は、他を探してもいいがここでも準備を進めると言う
  • 光野と夏樹は、結城が有馬一族の跡取りと知り若様などとイジる。研修が終わったら実家の病院に戻るんだろうと言われ、不機嫌そうに部屋を出ていく結城。光野と夏樹は地雷を踏んだことに気づく
  • 実家で夕食を食べる結城。弟がアメリカ留学から一時帰国していたらしい。祖父の弟への期待は大きい。結城については、有馬総合病院で研修を受ければ良かったのにと言うが、母は他の病院を知る寄り道も必要だとフォローする。寄り道という言葉に反応する結城。母は患者の受け入れを断ったことを謝る。結城が「受け入れたよね、お父さんなら」と言うと、場の空気が悪くなる
  • 恩田が帰宅すると、義父は匠の小説をもとに脚本を書いている。喜ぶ恩田。将来の夢に脚本家がランクインしたレンは、倒置法で話す。「前は50位くらいじゃなかった?」「嫌なの?ママ」「嫌なの?心ちゃん」「嫌なわけじゃありません、私は」
  • 佐伯の術前カンファレンス。梶山は少し遅刻。抗癌剤は正解だったから他の患者でもやろうと外科が言い、腫瘍内科との連携を強める。微笑み合う恩田と梶山。カンファレンス後、恩田は梶山に結城をオペに参加させるよう頼む。梶山は快諾
  • 病室で1人でいる佐伯に手術の説明をする。佐伯は弟の非礼を詫びる。低収入独身の兄を気にかけて仕送りまでしてくれる自慢の弟だと言う佐伯。弟との間に壁がある結城は複雑な表情
  • 結城は第二助手に任命。梶山は、研修が終わったら有馬総合病院で働くのかと尋ねると、結城は梶山の考えを聞く。梶山は、結城母が訪れた日のことを話す。質問攻めの中、梶山が「スーパードクターはいないけど患者のことを考えているから負けるつもりはない」と言うと、結城母は安心して手術を任せると言った。だから転院を断ったんだろうと考える梶山。腕で言えば上には上がいる(有馬の医師は優秀)が、行くべきかどうかではなく行きたいかどうかで考えなさいとアドバイスする梶山
  • 夏樹は、佐伯の術後スケジュールを作成し、恩田にOKをもらうが、次は手術で癌が切除できなかったときのスケジュールを考えるよう言われる。成功を祈るのは本人と家族に任せて、医者はあらゆるパターンに備えなければならない、いずれにせよ長い付き合いになると言う恩田。夏樹は、腫瘍内科が患者の人生にここまで深く接するとは思っていなかった
  • 手術直前、佐伯兄に謝る弟。横浜みなとに決めたのは自分だから大丈夫だと言う兄。弟にもう無理するなと言い残し、笑顔でオペ室へ移動する
  • 手術室の前でウロウロする弟に、恩田は梶山は優秀だから信じて待とうと言う。佐伯は10年以上親を介護し会社を辞め、愚痴もこぼさず耐えてきたらしい。ようやく解放されたと思った矢先の膵臓癌で死んだら兄の人生一体何だったんだ
  • オペは、術前化学療法のおかげでメインは切除できたが思ったより広範囲で根治は無理だったが一応成功した。残りは化学療法と放射線治療。恩田は、転移の可能性はあるが、3年、5年と生き延びられれば生存率は他の癌と同じだと言う。有馬総合病院で手術すれば取り切れていたかもと言う弟に、結城は失敗ではないと主張する。恩田は、佐伯は告知でも冷静だった強い人だから乗り越えられる、ここからが勝負だからそばにいてあげてと優しく伝える
  • 朝の恩田家。レンは、自分に医者になってほしいかをママに尋ねる。レンがなりたいものになればいいと返す恩田(かなり微笑ましいシーン)
  • 佐伯の病室へ、弟が妻子を連れてお見舞いに来る。佐伯は弟の会社がうまくいっていないことを知っており、弟の妻に、仕送りを返していた。それを知った弟は、癌のことを隠していたのもそれが理由だろうと言う。その場にいる恩田に、兄は昔から自分より他人を助けると話す。兄の分まで成功しなければならなかったと悔やむ弟に、佐伯は成功して欲しかったんじゃなくやりたいことをやってほしかっただけだと言う。弟が幸せなら満足、自分の幸せは自分が決めると
  • 謝る弟に、文句も言わず両親の介護をして今癌と戦っている兄にいう言葉は謝罪じゃないだろうと言う佐伯。弟が「強えな、兄ちゃん」と言うと、それでいいと満足げな佐伯
  • 屋上で話す結城と恩田。兄の期待に応えなくてはと思い込んでいた弟に想いを馳せる。ただ応援したいだけだった佐伯の期待が重荷になっていたけれど、本当に背負わなければならないことだったのだろうかと言う恩田
  • 恩田は、結城にどんな医者になりたいか尋ねる。結城の父は、婿入りして有馬の跡取りとして期待されていたけれど、患者第一で祖父と方針が合わず、今は地方の病院で働いている。どんな医者になりたいか聞かれて思い浮かぶのは父だと言う結城に、「ちゃんと立派な目標があるんじゃない」と恩田
  • 結城が実家に帰ると、何でもない日に珍しいと驚く母。横浜みなとで外科医を目指し、父のようになりたいと言う結城に、「お父さんはね、無愛想で人に誤解されやすいけど、患者のことばっかり考えてるような、とってもいい医者よ。頑張ってね」と母。結城は母が父を褒めたことに驚きながら去る。母は嬉しそうに見送る
  • がん医療センターから声がかかったことを義父に報告する恩田は、嬉しいけど今より忙しくなることを心配しているが、義父は元気だからレンの面倒は見ると頼もしい。レンも、ママのなりたいものになってと背中を押す
  • 抗癌剤治療中の佐倉を結城が見にくる。驚く佐倉に、カラオケの日にちを尋ねる結城。楽しそうにカラオケの約束をする2人
  • 恩田と梶山は2人でいいレストランで食事。梶山は恩田の話を聞こうとするが、恩田はもったいぶっていた記念日の意味を先に聞く。乳がんのオペ5年記念日のセカンドバースデーだと言う梶山。知らないふりをしていてわかっていた恩田はこっそり準備していたプレゼントを渡そうとするが、梶山は再発が分かったと言う。佐伯の手術の少し前に知り、カンファレンスに遅れた日に検査結果を聞いたせいで気持ちの切り替えに時間がかかった。気付けなかったことを謝る恩田に、梶山は一緒に戦うことを望む。手を握り恩田は「もちろん」と答える

 

 

 

主観による評価

★★★★☆

 

前半は、

なんて言ってたのに、

どうして世界は梶山薫にだけ厳しいんだ?

どうして心の底から穏やかに幸せを感じさせてやれないんだ?

残酷だよ…。

父親を失い、愛した人に裏切られ、大好きな人と一緒にいる時間を再び病気で失いかけている。

どれもこれも、梶山先生は悪くない。

梶山先生は悪くないのに、いつも掴めそうなところまで幸せがきて、ギリギリのところで逃げてしまう。

渡せなかったセカンドバースデーのプレゼント。いつか渡せる日が来て欲しい。

どうか2人が乗り越えられますように。病に勝てますように。

そう祈りつつも、先の長くない患者が生き方を自由に選べるというテーマを描いてきた作品だから、梶山先生が助からない展開も、ありえないとは言い切れない。

それでも、思い残すことのないように2人で決めよう、なんて悲しい展開にならないでほしい。

もう二度と、恩田先生に、大切な人を失わせないでほしい。見送る側にしないでほしい。

匠の死で沈んだ心を救ったのだから、梶山先生、あなたは生きなければならない。

友達として、恩田先生の笑顔を守らなければならない。

責任とって、生きてほしい。恩田先生にそう祈ってほしいし、梶山先生に応えてほしい。

「仕方ないなあ、私がいなきゃダメだね」と笑ってほしい。

タイトルの「アライブ」はきっと、梶山先生のことなんだろう。

 

最後まで医療用語はよくわからなさそう。

でも、医療の知識がなくても、癌と向き合う人を見つめることはできる。その生き様や周囲との関わりで自分の人生を見つめ直すことができる。

それを支える役者の安定感も抜群。

来週で終わってしまうことが寂しい。

 

 

 

結城と佐倉

患者とプライベートで会うのは、よくないことだというのはわかっている。恋愛脳の私でもさすがにね!

でも、結城に会う前にリップ直すところや、クラウンショーの前に可愛いウィッグにしたところを見ているから、頑張れと思うし、少しでも報われて欲しいとも思ってしまう。

私は人生で患者側にしかなったことがないしね。

そして、結城先生も、憎からず思っているから、いいことではないとわかりつつも応じたんでしょう。他の女の患者に言われても応じないだろうし。

カラオケに行きたいと思ったのか、患者のためになることを考えた結果、佐倉の願いを叶えてあげたいと思ったのかはわからないけれど。

ずっと、親に求められている自分像を破れなかった。

患者とは適切な距離感で、患者のことばかり考えない。そんな医者にならなくてはならないと思い込んでいた。

でも、佐伯兄弟を見て、勇気づけられて、自分の気持ちに素直になろうと思えた。

だからずっと口にできなかった父親への憧れも母親に伝えられたし、母親には良くないと言われている患者との距離感も縮めた。

自分の思うがままに進んでみよう。その姿勢を、彼は医療を通して学んだ。患者に教わった。

殻を破れたという意味では、カラオケの了承はその象徴だったんだと思う。

だから、患者と個人的な接触をすることの悪い側面だけじゃなく、患者のことを考える医師になりたいという気持ちが現れた行動であるという良い側面にも目を向けたい。

医者として適切じゃないかもしれない。

でも、今回は、結城の成長の話であり、患者との向き合い方を選ぶ話だった。その中で、最初から関わってきた佐倉の存在は無視できなかった。

(恩田先生が、最初から診てきた民代さんに思い入れがあったように。)

ここから先、どうなるかわからないけど…。

佐倉も結城も、納得いくように行動できればいいなあ。

恋愛じゃなくても、2人の適切な関係に落ち着くといいなあ。

 

 

 

最初から11話と決まっていたのか

そういえば、私は大好きなドラマだけど、お世辞にもいい視聴率とは言えないのに11話までやるの、最近だと珍しいね。

でも、ストーリー決めていたんだろうな。

重くても悲しくても、伝えたいメッセージがある。だから最初決めていたエピソードを全てやりきるという確固たる意志。

 

一つでも欠けてしまったら、多分ドラマの届けたいメッセージが完全じゃなくなるんだと思う。

だって、このドラマ、恩田先生だけが主人公じゃないもん。主人公がたくさんいる。

どの回が欠けていても、このドラマは完成しなかったと思う。

 

重くて、苦しくて、視聴率が伸びるタイプじゃないって多分わかっていたと思う。

それでもやり遂げる。

向き合って描くことに意味がある題材しかなかったから。

 

フジテレビ、ありがとう。

最終回、覚悟して見ます。

 

 

 

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