つちや(仮)

大体当クールドラマ感想。たまに漫画、たまに旅、たまに雑談。

MIU404第3話あらすじネタバレ感想〜「子供がいるならラブじゃないなんて誰が言った?」の顔してたよね?〜

中盤私「お、ゲストは岡崎体育か!変質者似合うな〜w」

ラスト1分私「菅田将暉

 

 

前回の感想

 

 

 

主観による評価

★★★★★

第2話のTVログでもちょっと書いたんだけど、犯罪者と自分は遠い人間ではない。

それを改めて感じた話だった。

 

第2話、疑われ続ける人生を送った加々見と伊吹。彼らの人生は途中まで同じだった。でも、加々見は殺人犯に、伊吹は警察官になった。同じような人生を送る可能性だってあった。でもそうはならなかった。

 

第3話、成川は確かに言い出しっぺではあったものの、成川と他の部員に差などなく、誰が追いかけていたか、警察官との距離がどれくらいあいていたか、「ただそれだけ」。

むしろ、成川は他の部員よりも思いやりがあるようにも見えた。大人はムカつく。でも、何も悪くない小さな子供に自分達のせいで迷惑はかけられないから、嫌な思い出に終わらないようにジュースをご馳走する。鬱憤を、無関係な場所で晴らさない。彼が憎いのは大人だけだった。

でも、「ただそれだけ」が、成川の人生の分岐点になってしまった。

九重はあの瞬間、「ただ手が届かなかっただけ」と考えただろう。目の前のクソガキより、公衆電話に駆けつけて、犯罪に巻き込まれそうな子供を助けに行くのは間違っていなかった。そうなるはずだった。

でも、成川は戻ってこなかった。

これはきっと、九重自身の分岐点にもなる。

犯罪の現場に立ち会った経験が少なく、温室育ちのキャリア二世の、おそらく初めての挫折。初めての挫折が未成年を救えなかったことなんて、あまりにも残酷だけれど。

たった1メートルで、誰かを犯罪者にしてしまうこともある。

あの時手が届いていたなら、きっと成川は犯罪者にならずに済んだ。(いやごめん今後犯罪者になると決まったわけじゃないしこう思い込んでいることも野木先生の掌の上かも知れん。)

きっと法に守られ、優しく裁かれ、反省して後戻りができたはずだった。

 

それは、決して我々視聴者にとっても遠い話じゃない。

遠いと思っていることこそ危ないんだと思う。

成川たちも、最後と決めた悪戯がこんな結果に終わるとは誰も思っていなかった。こんな重大な事件につながることも。

人生はいつもそうだ。

いつも通る道をいつものように通ったら、偶然通ったトラックに轢かれることだってある。ちょっとした食べ物への悪戯のつもりが、アレルギー反応を引き起こすこともある。

いつも通りなんて誰も約束してくれていないのに、いつもと変わらないと思い込んでいるから私たちは呑気でいられる。

 

私たちは犯罪者と遠い存在じゃない。

すぐそこの分岐点で突然曲がってしまうかもしれない。

その先に待っているものは今は見えない。

 

 

毎話面白さが上昇するヤバイドラマ

あーーーー。

途中までは「警察だぞ!(棒)」とか「桔梗にラブなの!?」とかめっちゃ楽しくキャッキャしてたのに……なんだこの落差!?

すごいえげつない終わり方したし、ゲストが豪華な上に出演させ方が贅沢。

なんだこれ!TBS力入れすぎやろ!こんなんつまらんわけないやろ!!!!!

 

でもとにかく、志摩と伊吹が着実に信頼関係を築いているのがアツイ…!

第1話より第2話、第2話より第3話。

少しずつ、でも確実に、「こいつじゃなきゃ」に変わってきている…!

手を掴んだあの瞬間は、(二人はそれどころではなかったとしても)確かに相棒だったんだ。

 

話を追うことに精一杯で、フォロワーの実況も見ていられない。今見返しながら「わかる〜」つっていいねbotになってる。

↑フォロワー!愛してる。

↑一番完全な闇になりそうなのは九重なのかもな。危ういな。

 

しかしピタゴラスイッチといい、必要な情報だけに絞った聞き込みの情報と言い、無駄がなく、オシャレ。

そしてわざとらしくない小物。

↑こんなん…憎いわ…。

そしてスピード感、情報量。

何よりすごいのが、説明感が全くないのに理解できる展開。

あの情報量を説明じゃなく映像と流れで「わかる」状態にさせるの、意味わからない。すごい。HUNTER×HUNTER名探偵コナンもセリフでコマみちみちになるのに。

 

 

現実とシンクロする若者

第3話を撮影した時点ではまだまだ新型コロナの影響も小さかったのではないかと思うが、現実とのシンクロがすごいと思う。

勿論、人を裁くのはあくまで司法であり、世論が裁くのではないというメッセージは近年のTwitter上での炎上を見ていると感じることだし、意図的に盛り込まれたものだと思う。

でも、自分達の責任ではないところで生きがいを奪われた子供たちの苦しみや彷徨う様子が現実とリンクするとは思っていなかったんじゃないだろうか。

インターハイも、甲子園も、何もかも、当たり前に自分達のもとに訪れると思っていた青春が奪われた。そんな子供たちが世の中に溢れている。

大人たちは、過ぎ去った後だから言う。「大人になったら思い出さなくなるよ。」そんなのは、自分たちが何事もなく経験できたから言えることにすぎない。理不尽に成人式を奪われたり、最後の大会を奪われたりした人たちの気持ちは、経験していない人間にはわからない。

若者が自己表現を公開する場はたくさんある。それが部活動の代替品になっている子もいるだろうし、そうでない子もいるだろう。

晴れない気持ちを抱えた子供たちが、このドラマを見て、何を考えるのか。

もう30歳近い私にも、やはりわからない。安直な想像で寄り添うことも、しないほうがいいだろう。

 

 

桔梗と志摩

第1話でも第2話でも、昔からの仲間なのかな?と思うような視線はあったが、勘のいい伊吹が言うのだから、ラブなんでしょうよ!!!!

だって、

子供がいるからラブじゃないなんて誰が言った?って顔してたじゃん!!!!!

してた!!!!!!してたもん!!!!!!トトロいたもん!!!!!!!!!!!!!!

 

フォロワーが予想していた。

桔梗の旦那が、志摩のせいで死んだ元相棒なのでは…?

それめっちゃあり得るっていうかそうじゃん。それじゃん。

えっそれで志摩さん…好きだったの?えっ…。

恋愛要素なくてもクソ面白いのに伝えるわけにいかない恋だの愛だのの描写入ったら死ぬほど面白いじゃん…。困る…。(何が困る?)

忠犬と飼い主の関係でさえ好きなのに、たとえラブだとしても愛を告げるわけにはいかない関係性だったら…めっちゃ好きなんだが…。成就させるわけではない気持ちを伝えないの好き…。

自分の妹を殺した犯人のこと好きになってしまうとか、殺した人間の娘を好きになってしまうとか、そういうの…好きじゃん…。

 

 

追記1:志摩・伊吹と九重の違い

成川と他の部員を分けたものは何かと考えると、追いかけたのが九重だったかそうでなかったかの違いだと思う。

このことは、タグを見ていればかなり多くの人が考察している。つまり新発見でもなんでもないわけだが、ちょっと考えたことだけ書いておきたい。

 

まず、今回の志摩と伊吹を思い返すと、2人はかつて子供だったことがよくわかる。子供時代を謳歌していたという言い方の方が正しいかもしれない。

子供たちが何をスタートの合図としているのかを考えて当てたことからは、404バディが成長過程で彼らと同じ段階を踏んだ経験があることがうかがえる。わりとやんちゃだった可能性すらある。

かつて子供で、沢山失敗をして、自分達は分岐点で道を誤らなかったから偶然今ここにいるだけだと理解している。だからこそ、道を正す大人が今の彼らに必要だと理解している。

くだけた言い方をすれば、「オレも昔はガキだったから、オメーらの気持ちがわかんだよ。」である。

だから多分、追っていたのが志摩か伊吹なら、成川にもなんとか声をかけただろう。

 

一方で九重は、恐らく道を誤ってこなかった。

ピタゴラスイッチのくだりで、自業自得だと断言したことからも想像がつく。全ては人の意志が選ぶことで、誤った道を選ぶことさえ人の意志であり自己責任。自分の立つ現在地は、偶然の産物ではなく、全て自分が選び行動した結果。

九重も当然子供時代を経験したが、多分「ガキ」の経験はない…というより、今もまだ子供の段階にいる。

それは、失敗をしてこなかったからだと思う。努力をすれば全てが報われ、真っ直ぐなレールを歩いてきた。だから、真っ直ぐなレールを歩けない人の人生が想像できない。

だから、最後成川に声をかけられなかった。

これは九重が悪いということではない。最後に声をかけることが、どんなに状況が変わっても大人が子供に関わろうとする姿勢を見せることが、力尽くで分岐点を誤らせないことにつながると知らなかっただけだ。

 

九重は、きっと成長するだろう。本人の意志ではままならないことで、人は犯罪者になると理解できるだろう。

でも、もう時は戻せない。成川の分岐点には戻れない。

彼のこれからの人生の大きな傷となって残るんだろう。

 

 

追記2:私からは出てこない言葉たち

↑あ〜なるほど。ピタゴラスイッチを止められないのが九重なのか…。よく気づくなあ。

 

 

比べて申し訳ないけど

アンナチュラルの刑事さん、めちゃくちゃバランスよかった…!

すごいよ。

続編と言われているわけでもないのに同じ脚本家の別の作品を見ている前提でよくわからない身内ネタを聞かされているような気分にならないよ!!!!

アンナチュラルを見ていなくても困らない。なんだか役に立たなそうな刑事だなという気持ちになる。それでいて最後は締めるかっこいい大人。

「いつもは死体ばかり見てますからねえ」なんて、アンナチュラル好きで、アンナチュラルをどこかで感じたい私たちのような人間を安直に喜ばせる台詞を入れることなんて簡単だったはずだけど、それをしない。しなくても面白くできるという自信。それをするのはMIU404に失礼だというけじめ。

ありがとうございます。毛利さん、最高最高最高でした。はい。

 

 

 

第3話あらすじ

※ドラマの流れで追うととんでもないことになるため順番はだいぶ違います。

道を誤る子供たち
  • シリカ高校陸上部では、ドーナツEP(MDMA系ドラッグ)が3年生の間で横行しており、去年廃部になった。しかしドラッグを使用していない当時2年生だった成川たち4人の部員と1人のマネージャーは、4月の大会にも出ていれば勝てたのにという気持ちが燻り、イタズラ通報を繰り返す。マネージャーの真木は「変な男に追われている」と通報し、警察官が現れる前に消える。部員たちは駆けつけた警察官を見つけると走って逃げ出し、リレー形式で、交替したとは気づかない警察から逃げ切っていた。通報して逃げ切ったら勝ちのゲームアプリ(「ハイパーゲーム」)が人気を博しているため、その模倣と思われる。
  • 伊吹もいたずら通報に遭遇して追いかけるがリレー形式で振り切られる。志摩は冷静に観察し、4人いることを掴み、さらには見守り自販機(監視カメラがある)の前で休憩した様子を見て、顔写真も手に入れる。西武蔵野署の刑事たちによれば、いたずら以外でも実際に強制わいせつ犯は存在しており、パトロールを増やすなど対応しているが、忘れた頃に再犯するため、捕まえられずにいた。そのせいもあって、いたずら通報でも確認しないわけにはいかない。緊急性のない通報を上層部はいたずらと称するが、桔梗は日本語表現は美しいが「いじめ」「いたずら」など加害行為さえ柔らかく包み隠すからそう呼ぶのはやめようと言う。
人は、誰と出会うか誰と出会わないかで運命が変わる
  • 九重は、班長や志摩が、迷惑ばかりかける伊吹をひたすらカバーすることが理解できない。志摩はそんな九重を、自分は迷惑かけていないと思っている自己評価の高い人間だと評し、自分や九重にないものを持つ伊吹を意外と買っていると話す。志摩は連鎖的に運動するピタゴラ装置を例にして九重に説明する。「人が道を間違えるのは自己責任だけではない。人によって障害物の数は異なり、正しい道に戻れる人もいれば戻れない人もいる。誰と出会うか出会わないか、行く末を変えるスイッチは何か。その時が来るまで誰にもわからない。」伊吹が転がしたピタゴラ装置の球を最後に掴む伊吹。
  • 九重は、大人は子供を子供扱いせず等しく罪を償わせるべきだと主張するが、桔梗は救えるところは救うのが少年法で、社会全体で救えるかどうかで、5〜10年後の治安が変わると諭す。彼らはもういたずらしないと考える九重に、伊吹はまたやると答える。九重より彼らに似ている伊吹には、彼らが走りたいから繰り返すとわかる。走りたいなら一人で走れと突き放す九重だったが、陣場は冷静に「正しい道に戻してやらないと」と言う。
最後のいたずら
  • 真木は本当に捕まることを心配するが、特に成川は大会で2位に入賞した経験もあり、自分達が悪くないのに廃部になったことが納得できない様子で、他の部員たちはそんな成川に「いたずらはもうやめよう」とは言い出せない雰囲気だった。成川たちはコンビニ前で屯するなど、素行が悪くなっていくが、巻き込まれて嫌な思いをした子供に悲しい気持ちを残さないよう配慮する心の優しさも残していた。バシリカ高校は、ドーナツEPという後ろ暗さから陸上部が存在した過去自体を認めず、名簿や賞状までシュレッダーにかけ、元陸上部員にも口封じをし、西武蔵野署の刑事の追及もかわしていた。保身ばかりの学校の対応に不満を抱いた成川たちは、最後のいたずらを決行する。しかし警察では、通報者の声が毎回同じであることを突き止めていた。
  • 最後の通報で駆けつけて、虚偽の通報は偽計業務妨害だから自首しろと伝えても、子供たちは走り出す。伊吹たちは走りで、志摩はチャリで、全員で追いかける4機捜。一方廃屋らしき場所で待機していた真木は、本来のわいせつ犯に見つかり、今度は本気の通報をするが、声紋照合で今までの通報と一致するためいたずらだと判断される。しかし電話を受けた女性警察官の抱いた違和感から4機捜に連絡がいき、陣場は今子供達を追いかけているからいたずらではなく本当の通報だと判断する。追いかけながら陸上部員たちに伝えると、みんな観念し、業務妨害で犯人逮捕が遅れたと怒られる。成川を追いかけていた九重も、通報された公衆電話へ向かう。成川はそれについて行かず、夜の街へ消える。何の罰でも受けるから真木を助けてと懇願する陸上部員に、西武蔵野署の刑事は「警察だから、通報があれば調べもするし助けもする」と言う。パトカーが集まり、真木の捜索を行う。
  • 真木はスタンガンで気絶し、台車で運ばれていた。目を覚まして大声を出すも、誰もいない道で助けがこない。工場(?)の屋上で、再びスタンガンを向けられた瞬間、伊吹の飛び蹴りが犯人を襲う。そのまま逮捕しようとした志摩はスタンガンで襲われ犯人を逃す。伊吹のおかげで犯人は水槽に落ちるが、伊吹も落ちかける。志摩が手を掴むが、耐えきれず二人も水槽に落ち、最終的に陣場が犯人を確保する。
いたずらの代償
  • 子供たちは家裁送りになったが名前と顔がネットで拡散され、ナウチューバーはそれを煽り、本来の罰を超えた私刑を与えられる。成川は戻ってこず、未成年を最悪の事態になる前に救いたい大人たちの気持ちは届かなかった。桔梗は罪を裁くのは司法で世間ではないと悔やむ。しかしドーナツEPも野放しではなく、組対5課が動き出した。4機捜の仕事はここで終わる。伊吹は打ち上げを提案するが、桔梗は息子とデートするからと断る。コンビニで成川たちが出会った子供が桔梗の息子で、同行していた首元を隠す女性は桔梗の知り合いらしい。
  • 逃げた成川がビルの外階段でうずくまっていると、ドーナツEPを持った怪しい男が話しかける。4機捜ではピタゴラ装置の玉が九重に掴まれないまま床に落ちる。
志摩と桔梗
  • 伊吹は、桔梗がイチャイチャした電話をかける様子を目撃し、恋人がいることを羨ましがる。また、未成年を守ろうとする桔梗の姿勢を見て、ライクの感情を抱き、「好きだわ」と声に出し志摩に手錠をかけられる。自分の感情は尊敬にすぎないから、ラブの志摩とは違うから安心しろと言う伊吹に、志摩は不機嫌そうな顔をする。電話の相手が息子だと発覚すると、「彼氏じゃなくて息子だとわかっていたら志摩が隊長のこと好きなんて誤解しなかったのに」と言う伊吹だったが、志摩は否定も肯定もしない。

 

 

 

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しかし、リアタイすべきなのはガチだったな…。