刺激がないから当て馬になる。
ムカつくぐらいが丁度いい。
前回の感想
主観による評価
★★☆☆☆
最初からいい奴より、あんな奴ムカつく!から始まった方がいい結末になるの、フィクションのバグだね…。
新谷、一個も悪いことしてないのに。
暴言も吐いてない(最初の叱責だけ)し、送ってくれるし、優しいし。再起動もしてくれるし。あんなにずっっと健気なのに。
最初からいい奴なのに、一度も報われないばかりか、無邪気に抱きつかれ、男として意識されていない事実を突きつけられている。可能性ないのに抱きつくな!?魔性か!?
一度も報われていないのに起こるのは傷つく事件ばかり。
特に驚いたのは、前回新谷を見ていると思われた社長と樹木は新谷を見ていたわけではなかったこと。まじか。眼中にねえな。
視聴者からは無言で新谷を見ているように見えていたが、そうではなかったらしい。じゃああの時2人は何を見ていたんだ…?
新谷は、2人のエピソードに介入すらできていない。
一方で社長は、シュークリーム食べもせず却下したり、他の女抱きしめたりと散々なのに、心を鷲掴みにして離さない。
ずるいんだよな。新谷が殺意を抱いても止められないわ…。
元カノは、肩が寂しそうで抱きしめただけなのかな?
北川さんからフッたみたいだし、社長は未練があるのかしら。
それにしては、弱ってる時以外はフラットな対応を取っていたのでえらいね。牛丼屋でも普通に話していたし。大人の男はフラれてもスマートであれ。
樹木については小動物のように見えているようなので、若干の愛おしさがあるくらいだろうか。
小動物に見えるのは恋…とは言えないが、恋の始まりに近いとは思う。
スピーチは、典型的な「破天荒主人公=おもしろい女」ムーブだったけど、社長が嬉しそうだったのでヨシ!
「誰かのために」という視点がなかった男にその視点が生まれる「おもしれー女」、夢小説読んでた人なら一度は妄想するよな?しない?あ、そうすか…はい…。
「目が離せない」「彼女は予想通りになったことはない」というラブコメの評価パターン欲張りセットには思わず笑っちゃった。典型的か!
アイドルになりたかった人が会社員のやりがいで満足できるのかな?とは思うんだけど、そんなこと気にならないくらい「誰かに必要とされたい」気持ちが強かったってことだもんね。
必要とされる経験のための手段は関係なかったんだろうな。それだけクビで傷ついてたんだな…。
そりゃそうだ。自分が抜けたら売れてるんだもん。
拾った責任、重いぞ社長。
以下、こまごまと。
- エレベーター長くね?
- ハリネズミそんな匂うの?尿でもされた?
-
他社の商品レビューしてええんか?自社製品褒めた時問題にならないか?
- 北川さん、前向きで良い女。弱音吐いてほしいって思わせるタイプの、頼るのが苦手な女なんだしそりゃ抱きしめるわな。「無理して笑うな」言われてえな。
あとは文句が続きま〜す。
主観による文句
商品の対抗馬やファッションの変化ぐらい専門家に監修してもらえないんかな?
もし監修されてるなら具体的な情報をもう少し見せてもいいんじゃないの?
「すごい商品に負ける」という展開だけなら誰でも考えつく。
どう負けるのか。こんな商品だから勝った。こういうところが違った。
それがない。
前回も、具体的な違いはわからないまま満場一致で北川さんの案に決まった。
子供のチート無双妄想じゃなくて、これはドラマじゃん。
「すごさ」を具体的に考えられる取材力、実際にその分野で働くプロにアイデアをもらえる力=人脈、それらを持つのがテレビ局なんじゃないの?
そんなに予算かけられないドラマ?(シュークリーム実際に売ってるのに?)
「王道のシュークリームvsカラフルシュークリーム」のアイデアが限界だった?
監修されてるならもっと細かいことも決まってると思うんだけど、それは時間の都合で尺に入らなかったの?
料理ドラマじゃないから、シュークリームの細かな違いを描く時間より恋愛の時間を優先させたいのはわかるし、私もそこまで長い時間取られても「何ドラマ?」ってなると思う。
でも、北川さんが落ち込んで社長が慰めるのを樹木が目撃するという「恋愛の時間」のためにシュークリーム勝負があったので、その勝ち負けの理由ってそんなに軽視していいものじゃないと思うんだよな。
監修されてたなら少しでもどんな商品なのか教えて欲しかったよ。
同じ局で制作されたグランメゾン東京のときは、主人公のすごい料理、それとは別方向のすごい料理、どちらも具体的なものがあって、それらをバトルさせていた。料理の監修をしたのは多分専門の人だよね?
対抗馬のシュークリームも、採用された配送方法も、見違える具体的なファッションも、そうやって専門家に何とかしてもらうのがドラマを作るってことなんじゃないのか。
今回、この辺に全く納得できなかった。
結果的に落ちたけどあのカラフルシュークリームがどういう理由で樹木の案を上回ったのかが謎で、なぜ一度でも選考を通ったのかよくわからず、納得して展開についていくのが難しかった…。
ていうか樹木には最初から配送コストのことも考えさせてたのになんで考えてない商品一度でも通したの?
前回端折られてた審査過程で何を考慮したの?
配送方法も加味して比較したんだと思ってた。
配送テストだめになってから樹木の案採用したら時間ないじゃん…同時進行しても良かったと思う(笑)
あと、服装!
プリティウーマンごっこ(?)がやらせたかったのかもしれないが、部下に服を買ってあげる必要性が特にわからないので、前後の因果関係が薄く、唐突だなと思った。
まあ、「今思えばあの時すでに君を気にかけずにはいられなかったんだな」と後から思う展開もあるだろうから、そこはいい。
問題は、服装そんなに変わってなくない?というところ。
見違えるほどの変化あった!?高くなっただけ?
見た目がそうなってないのに登場人物たちからの評価だけクソ高くてびっくりした。
ぶかぶかで、就職祝いのオフィスカジュアルではない気がする…。大学生の私服なら可愛いと思う。
え?元々こんな服じゃなかった?と思うくらい、「働いてない人」から「働く女性」への変化が見えにくいファッションチェンジだと思った。
せめて髪型変えるとか、2話までの森七菜をモサくするとかした方が良かった気がする…。
シュークリームの対抗馬とファッションの変化から感じるのは、「描きたいシーン」ありきだから過程が雑になっているということ。手段と目的が逆というのか。
「社長と北川さんが抱き合う場面を見て動揺する」というキメシーンのための社長に会いにいく理由もよくわからなかった。(私だけ?無理があるように感じた。)
登場人物の行動に、流れに沿わない違和感があったり、大きなシーンと大きなシーンの間の埋め方が雑だったり。
「このシーンに持っていくためにどう動かそう?」という作り方だとこうなるんだろうか。
登場人物の意志で動いた結果じゃないように感じる。
だから具体性を欠いた曖昧な理屈で片付けるしかないのかもしれないな。
「配送方法」という具体的な壁にぶち当たったのに、解決策は「これとこれでいい」だもの。
でも、やっぱり「なんかすごいもので圧倒する」展開なら、その「すごい」が具体的じゃないと納得できなかった。私だけかもしれないけど。
これ、自分以上に頭いい人は描けないってのと似てる気がする。
「あいつは頭がいいんだ!」とセリフで言われても納得できるエピソードがないと意味がない。
そういうエピソードが全部曖昧な「すごい」だけで済まされてる。
勝った側のシュークリームのアイデアとか、見違えるほどのコーディネートとか、大事なところを「なんかすごいやつ」って概念だけで押し通されて、困惑しっぱなしの回だった。