つちや(仮)

大体当クールドラマ感想。たまに漫画、たまに旅、たまに雑談。

アライブ がん専門医のカルテ第4話感想〜強く見えて弱い女たちの話〜

強くなんかないのに、「あなたは強いよね」という周りのイメージで、強いふりをする。

でも心先生は医師である前に人だから泣きたい。

梶山先生は傷つけるのも嫌われるのも怖くて心先生に真実を言えない。

 

強く見えて、弱い。

そういう二人の女の話なんだと思った。

 

 

主観による評価

★★★★★

 

これまでの3話、ある症状の患者を扱う仕事パートとプライベートパートをある一点で結びつける構成だったが、今回は特定の患者の特定の症状を扱わなかったなと思った。

その代わりに、「がん専門医」として切り離せないグリーフケアと、「心先生」個人に対するグリーフケアが仕事とプライベートを結んでいた。

 

それがとてもいいなと思った。

無理に毎話一つの病気をピックアップするのではなく、グリーフケアという事象に着目させる。

それもまた医者の仕事の一つだし、患者の症状の一つだから。

心先生も配偶者を亡くし不調をきたす「患者」なんだと思った。

 

阿久津先生(木下ほうか)によるグリーフケアのシーンから、それを自宅で実践するシーンまで涙が止まらなかった。

木下ほうかだから「権力にしか興味のない悪徳医師」だと勝手に思っていたが、部下を思いやり最初から止めずにいざとなったら適切な働きかけをするめちゃくちゃ最高の上司だった。イメージに騙された。

特に、匠がもし投稿作に良い評価を得られていたらという夢のシーンは涙なしには見られなかった。

時を戻せたらケーキなんかよりあなたの話を先に聞くのに。でもそうやって後悔しても遅い。

どんな亡くなり方をしたって、多分後悔は尽きない。

でも失ったからにはそれを受け入れるしかない。

思いっきり悲しんで思いっきり泣いて誰かと思い出を共有して、あの人のいない日常を自分の日常にしていくしかない。

心先生も、医師だけど、母だけど、そうするしかない。

一見しておかしいとわかるのはおじいちゃんだったけど、心先生も心の中でずっと泣いていた。

二人がケアできてよかった。

 

逆にグリーフケアに至るまでの、患者さんにまで見抜かれるほどに憔悴して「人を見る」ことができなくなったいた心先生があまりに痛ましかった。

まだ、人を見られる状況じゃない、自分のことさえ見えていない時だったのに働き始めてしまった。

人が亡くなった後に仕事を休むべきなのはそういう理由なんだろうな。

特に、他者を気にかける仕事は、自分のことを蔑ろにしていてはできない。

それもよくわかった。

 

しかし、梶山先生には辛い状況だね。

梶山先生は心先生のほしい言葉ならいくらでも言ってあげられるし、「こういう言葉が欲しいんだろうな」と思った言葉を言うのが私の償いだ、と考えているだろう。

でも本当に欲しいものはあげられないし、悲しみを消してあげることはできない。

匠さんは何をしても戻ってこないから。

 

ジャーナリストによって明かされそうな梶山先生の罪。

でももう、自分を支えにされてしまったら、梶山先生からは言い出せないよね…。

どうしてわざわざ転院して、自分を傷つけに行ってしまったんだ…。

 

 

 

 

余談。

松下奈緒が追い詰められながら、それを隠そうとしながら画面を見つめる姿、すごい演技だった。

松下奈緒のドラマしばらく見てなかったけど、すごい女優さんになったな…。

 

 

 

もっと余談。

佐倉さんと結城くんどうなってんの?

そんな雰囲気じゃないから恋愛脳と言われたくなくて黙ってたけど第2話の時から「なんかいいな」と思ってたよでも結城が患者に向き合うきっかけになったというだけで何もないのかなと思ったよでも今回の何???????

何かありますか!?!?!?ハアハア

 

 

 

 

 

 

 

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