つちや(仮)

大体当クールドラマ感想。たまに漫画、たまに旅、たまに雑談。

凪のお暇第4話感想〜男女の大切なシーンに雨が降ると空が代わりに泣いてくれる〜

主観による評価

★★★★☆

 

「慎二…泣いてるの?」

毎話…泣いてました……!

知らんかったと思うけど…毎話泣いてた…!この男は…!

知ってくれてありがとう、あなたが思うより泣き虫なこの男の涙を見てくれてありがとう…。

 

今回は、初めて自分のためじゃなく凪のために涙を流した慎二。

自分の思いを憐れんだのではなく、凪の思いを憐れんだ。空回りな愛情を抱く辛さは自分が一番よくわかっているから。皮肉だね。(悪党の血の方が綺麗な花が咲く…。)

少女漫画なら、ぐっと抱きしめ「俺のところに来いよ」と言える。俺にしなよと言える。

でも慎二にはそれができない。ぜ、前回、好きじゃなかったって言われちゃったから…。

「俺にしなよ」と言えるのも、若さだろう。なんとなく言えなくなってしまうようになっている。大人になるってそういうことだろうか。もしくはそんな言葉では今は俺のところに戻らないと理解してしまっているからか。

 

 

冬のコタツみたいな男の人

慎二は子供に戻れない。俺にしなよとも言えないし、仕事辞めろとも言えない、多分麦茶に牛乳が混ざったら捨てる。飲みもせず、きっとまずいと思って捨てる。子供っぽい身勝手さはあるけれど。

その壁を易々と超えたのがゴンさんだ。ゴンさんは、大人だけど、子供の楽しみ方を忘れずにここまできた。子供にとっての夏休みみたいな存在。だからお暇にぴったりの男の人なんだ。

ゴンさんの持っているものは全て夏休み。ちょっと危ない男の人との遊びを教えてくれて、チョコミントとお酒を合わせちゃうなんてママに怒られそうだし、「せっかくならもっとちゃんとやろう」と言われそうなピクニックに連れて行ってくれる。

だからこそ、一年中摂取してはいけない。夏休みだって永遠に続いてほしいけれど一年中夏休みではダメだ。動けなくなってしまう。お暇なんてかっこいい言い方はやめよう。真冬のコタツと言おう。一度入ったら出られない。

ふと、男はいつまでも少年という言葉を思い出す。それはポジティブな意味なのか、ネガティブな意味なのか。

独占欲と相性が最悪。アイドルみたい。

参考:キンプリコンサート感想記事

 

 

メンヘラの種

凪の中にも、ずっとメンヘラの種は眠っていたんだと思う。慎二がそれを咲かせることを許してくれなかっただけ。

そしてゴンさんのもつ栄養素がそれを開花させた。

ここまでなら、「自分の弱さを見せられる男の人ができることぐらい良くない…?」と思うのだが、良くない。なぜかというと、凪のメンヘラを確定的にした「セックス」という行為の二人の中での意味が決定的に違うからだ。

凪の中での重みとゴンさんの中での重みが違う。

セックスしたん「だから」責任取ってくれるだろう(自分を好きなんだろう)という凪の常識の「だから」が彼には理解できない。共有できない常識がある。パリピとお暇人間の溝よりよっぽど深い。

 

 

えくぼの陰影

あれはえくぼと言って良いのだろうか?

夜道で凪を見つけたシーン。めちゃくちゃ怖かった。エ…怖…めちゃくちゃ怖いこと考えてる顔してるじゃん…と思った。

すぐにそれは街灯のせいだとわかった。車のライトかな?明るくなった途端顔が見えて、怖いわけじゃないのにそう見えていたのかと思った。

街灯の加減で表情を変えなくても印象が変わるって、損もしそうだけど、演出によってはめちゃくちゃ得だなあ。

先週、高橋一生の笑うと深くなるシワについて触れたが、笑うとわかる特徴や、暗くなるとわかる特徴があるという点で、高橋一生という人間の奥深さを感じる。

真顔の彼を明るい場所で見ているだけでは全ての魅力がわからない。

そして毎話言っている気がするが、役によって喋り方が違うことも含めると、高橋一生を理解するにはあらゆる照明の下で笑ったり泣いたりする役を2つ以上見なくてはならないということがわかる。(そうか?)

 

あと、これはフォロワーのつぶやきで気づいたが、4話で気づくのは遅すぎるかもしれないが、いつのまにか高橋一生がアラフォーであることを忘れている。

「この人はアラフォーだけど今は30代前半の役をやっている」という感覚を忘れて見ていた。

正直、顔をまじまじと見ると別にそんなに若作りでもないと思う。でも動いていると若い。

カルテットの役の方がよほど「歳をとった男性の気だるさ」があったように思う。

何が若さを醸し出しているのか考えてみたが、要因の一つに仕草の若さがあるんじゃないだろうか。

特に、凪と背中合わせに(見えるカメラワークで)悶々とするシーン。ああいう動きが20代に見せているんだと思う。

 

毎話高橋一生について触れているのはなぜかというと、こんなに見ていたのに全然知らないことばかりだった…という「ギャップ」が大きいからである。正直に言えばショックだった。

何作品もかけて高橋一生なんてこんなもんだろうと思っていたのに、私の中の俳優高橋一生像は決まったと思っていたのに、それが全部覆されるような衝撃だった。一番は喋り方だが、それ以外も。

恋に落ちるわけではないけれど、奥深い人だなと思う。好きになったら沼だな。毎回どんな演技になるかわからないから。

多分来週の放送でも初めて見る高橋一生がいるのかなと思うと楽しみでならない。

 

 

その他

もう少しで抱かれてたぞアレ。

人誑し怖いなあ。

「なぜもっと素直に好きだよと言えないの」♫

 

 

 

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