つちや(仮)

大体当クールドラマ感想。たまに漫画、たまに旅、たまに雑談。

ニッポンノワール-刑事Yの反乱-第3話感想〜「我が名はルシファー」とか言い出しそうなガキ ※全編悪口〜

主観による評価

★★⭐︎⭐︎⭐︎

 

パンチのCGは笑いどころなん???

笑うべきところなのかそうでないのか常に判断に困る。

色々なシーンで「これ笑って!」と言われていることがわかるやりとりは挟まれているのだがあまりにも唐突だし、キャラが掘り下げられていないのに「このキャラがこんなこと言うなんてw」と笑うことは当然できない。

もしかするとトリックのようなこのシーンでボケるの!?というシュールな笑いを目指しているのかもしれないけれど、視聴者を困らせるということは多分脚本にセンスがない。校閲能力のない製作陣にもない。

 

 

※以下、悪口が続きます。ドラマを楽しんで見ている人にはオススメしません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今回もとにかく「かっこいいシーン」を手段ではなく目的にしたせいで破綻していた。

清春がカツキを抱きしめるシーンが描きたい。カツキが発狂するシーンや自分を抑えるシーンはそのための踏み台だ。

薬はどうやって手に入れた?「感情の抑えがきかない」などという子供とは思えない発言をするほどの冷静さは人格の乖離ではないのか?(どうしてこんなに落ち着き払っているのかの論理的説明がない。)そういった説明は一切ない。

特に薬は、母親が亡くなった後から飲み始めたはず。じゃあ1人でもらいに行ったのか?あんな小さな子供が?誰か大人がついていったなら共有されているはず。入手経路は?

ただ、期待したいのは薬が今後も登場すること。

落ち着いたと思ったのに薬飲んでたのか!とか、どこから手に入れたんだ!とか、この薬(南部からもらった)を飲んでいたせいで逆に気が狂っていたとか、そういった設定が後から付与されるかもしれない。その場合は説明がないことにも納得できるしあの薬を飲むシーンはただの伏線だったんだということになる。

まあいずれにしても子供の描き方は下手くそすぎる。(ドラマの毛色が全く違うとはいえ前クールの観察医朝顔の子供が1億点だったから比較してしまうのもある。)

無音の演出も使いたかったんだろうけど、そもそもその直前の会話でも南部が怪しいことを才門は口にしていた。

そこであそこだけ無音にする必要は全くないと思う。実際に明らかにされた時も「ああ、そうだよな」という気持ちにしかならない。それまでの会話の中では明らかにならなかった事柄だからこそ伏せることでラストに驚きが訪れるんじゃないか。

あの場合は「南部が怪しい」ことは伏せる必要はなく、南部がカツキの父親じゃないかという発言だけ無音にして隠すなどしてほしかった。あの時点で南部が父親とは誰も思わないだろうから。

こういう、「この演出がどうしても使いたい」というかっこよさ先行が本当に目立つ。

特にやばかったのは咲良から才門にLINEが送られてくるシーン。

才門にLINEが届く。亡くなった姉(才門の元婚約者)のムービーを切り貼りしたムービー。撮影者は姉の友達(警察)のものもあれば、才門のものもあり。姉が亡くなった時に思い出としてもらったムービーを組み合わせたのかもしれない。内容は日常のものがメイン。しかし最後に才門へのプレゼントを選びながら警察の極秘プロジェクトに関わっていることを話すムービーが入っている。才門が見終わる。終わり。

エ!?ウソ…。

なんのためのムービー?考え直して欲しくて送ったの?というのも勿論疑問だが、なによりもそんなムービー残すか???

撮影してるの、広末涼子だよ。警察だよ。警察が、友達(カウンセラー)のプレゼント選びをムービーに撮る。そこまではいい。友達が突然警察の極秘プロジェクトの話をし始める。極秘だよね。で、撮影者警察だよね。なんで撮り続けるの?そして、咲良にそのムービーを遺品(?)として渡したならなぜ渡した?とも思うし、そうでないならなぜ「やばい証拠をぶち込んだUSB」にこの動画も入れなかった?

かっこいいシーンのためについに動画として残ることすら不自然なものを都合よく用意するようになってしまった。

 

私は性格が悪いので同じような意見の人たちを探すためにアマゾンの奥地へと向かった。

(以下、ツイッターで見た意見。)

  •  序盤は伏線をちりばめているとわかってはいるが説明台詞が多すぎて伏線置いてますよアピールが強い(さりげなく設置して欲しい)
  • 警察のお約束事を全部飛ばしている(省略しているのか知らないのか調べる気がないのか) 例:被疑者を捜査会議に呼ぶ(清春がそれを聞いて暴れる演出が目的だから設定が破綻していても関係がない)
  • ユーモアのバランスが悪い。壮大にしたい気持ちが先走って脚本が現実離れしていく
  • 演出が非現実的。ぶっ飛んだ海外ドラマでも今時ない
  • やりたいシーンのつなぎ合わせをしているだけで、キャラの個性を深掘りすることを放棄している
  • 登場人物に深みがない
  • バチバチしているかっこいいはずのシーンに説明台詞が多すぎて緊迫感がない
  • 海外のオシャレな警察ドラマを真似したいのかもしれないけど力量不足でただの自己満足で視聴者に伝わらない
  • (前後の脈絡がないから)もはや格好いいのではなく格好つけているだけでむしろダサい
  • 俳優が演技で引っ張ってくれているからまだマシだけど脚本を直視するとおかしいことに気づく
  • 描こうとしている世界線と実際に描けている内容が乖離している
  • 唐突なギャグ、治安の悪い現実離れした警察、唐突な感動シーンが脈絡なく続く
  • 脚本家のやりたいこと全て詰め込みました!という圧が強い
  • 「実はいま警察内部ではこんなことが起きているかも」という相棒のような信頼が揺らぐ展開にしたいのかもしれないが警察が現実離れしているため遠く感じる
  • 脚本を書いているのではなく神社のおみくじを書いているみたい。脚本に背景がない
  • 稚拙な脚本をスタイリッシュな演出でごまかしている
  • 俺の考えたドラマすごいやろ!というドヤ顔が見える
  • (この脚本家は)展開の早回しと説教くさいセリフの多用が特徴で(そうなんだ…)、中盤で息切れしがちなのにこのドラマはすでに迷走していて前半のスピード感さえない←一番笑った意見
  • 主人公が一般市民に暴力を振るうのに犯罪に加担した上司の名誉を守ろうとする矛盾がすごい
  • 展開が急ならいいというものではない。リアリティがない
  • 作っている人が面白いと思ってやっているところが全部滑っている
  • 役者の演技はいいのに寒々しい台詞たち
  • 会議中に刑事同士で突然殴り合うという演出が寒い。ちりばめられたギャグはトリックのようにしたいのかもしれないが笑っていいのかわからないからシリアス路線一本にすればよかったのに
  • 謀略感を全面に押し出した渋い雰囲気にすればよかったのに
  • いっそコメディタッチに振ればよかったのに
  • 伏線がわかりやすい上に空回っている
  • セリフを言うためだけに主人公に近づいて言い終わったら定位置に戻るという意味不明な動きが気になる
  • 心が置いてけぼりなのに登場人物だけテンションが高く「面白くなってきた」とか言ってるから辛い
  • 展開が早い
  • おもしろいかつまらないかの判断もつかない
  • 中途半端に笑わそうとしないでほしい
  • 子供が装置以上の働きをしないし子供を使った感動シーンが白ける
  • 子供の目の前で人を殺すのに、子供に聞かせないようにする・見せないようにするシーンが一度しかなかった。ケアするシーンもない(ケアするシーンがなかったのは今回の暴れるシーンのためだったのだろうか)
  • みんなが思いつきそうなネタを消費しているだけ(この意見は好意的な部分もあり「後半は視聴者の見たかったものを叶える」とも書いてあった)
  • 心情がわからない、動機が浅はか。中学生が考えた脚本

 

○○さん(キャスト)は好きなんだけど…と言いながら脱落していく人たちを見ることが辛い。

「記憶喪失・上司殺害容疑・10億円強盗と面白そうな要素が並ぶのに黒幕は誰だとか真相は何だとか知りたい気持ちにさせてくれない」という意見もあって、その理由を考えていたんだけれど、その奥に隠されている真実が大したことなさそうだと思えるからで、じゃあなんで大したことなさそうと思ってしまうのかというと、それはやっぱりキャラクターの個性を描く前に物語(かっこいいシーン)を進めることを優先してしまったからじゃないかと思う。

そういう意味では3年A組の方がマシで、生徒たちの個性が一つずつ明らかにされていったから「この中の誰かがレイナを殺したとは思いたくない」という気持ちに徐々になれる作りになっていた。

キャラクターの個性を描くことと本筋を進めることは両立できたはずだった。

もったいないと思う。

多分、脚本家1人では書きたい世界線を書ききる技量がないんだと思う。

絶対に周りが客観的な目で見て指摘しないといけないはずなのに、他の製作陣もこれが面白いと思って脚本の穴に気づかないのかな。校閲能力がなさすぎないか。校閲した上でこの結果だとしたら脚本家もかわいそう。

結局本筋一本でやっていけないから身内ネタに走っているとしか思えない。

 

素人でも思いつきそうな「どこかのドラマで見たシーンの寄せ集め」で、薬を飲むほど苦しんだ子供が暴れ回ってもメンタルケアはハグで一撃。

脚本家の中で道筋・理屈がないから原因と結果だけ描かれて経過がすっ飛ばされている。感情の動きも時間の動きも同じ。でも演出でなんとなく成り立つ。

苦しんだ子供がいる。ついていく人が現れる。少しずつ信用する。やはり苦しむ。寄り添う。さらに信用する…いくつかのステップを踏んだ上で結果に至るはずが全てが唐突。

そういう突飛さが視聴者を置いていっている。

4話以降は当然3話までの描写を下敷きとするわけだが、3話までの土台がガタガタでこれから立て直せるとは思えない。

経過の描写を雑に済ませた結果、多分4話以降はもっと「なんでこうなった?」「この人こういう人だったの?」が増えると思う。3話までは納得感を積み重ねないとどうしようもなかったかもしれない。

今思うと、1話に詰め込みすぎたんだ。アンナチュラルだって中堂さんの過去を描いたのは随分後だったはずだ。

もう自分でも何言ってんだかよくわかんなくなってきた。名作ドラマなのかもしれない。すごい神ドラマの気がしてきた!本当によくわからん。

 

中学生が自分の知識だけで書いたような脚本を私はしばしばガバガバ脚本と表現して楽しんできた。FINAL CUTやシグナル、3年A組など。

今回もそれらと同じようにツッコミながら楽しめると思っていたがこのドラマは珍しく脱落しそう。

文句を言いながら見るくらいなら絶対に脱落した方がいい(楽しんで見ている人たちも不快だし)のもわかるけれど、見守りたい気持ちもある。

どこかでどんでん返ししてくれるんじゃないかという期待もある。

まあ多分こうやって文句を言いながら最終話まで見ているんだろうな。

 

 

 

 

 

 

 

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